LaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル)のベンチマーク結果 Core i7-4510U搭載モデルの性能
前記事(LaVie G タイプZ(IGZO液晶/2014年夏)レビュー 約795gの超軽量ノートPC)に続き、今回はLaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル)の性能面について。
LaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル)の構成は、以前掲載した「フルHD IPS液晶」モデルの構成内容と液晶以外はとても良く似ていますが、「フルHD IPS液晶」モデルで提供されていたプロセッサが Core i5-4210Uのみであったのに対し、「IGZO液晶」モデルでは Core i5-4210Uの他、Core i7-4510Uの選択も可能。
今回のモデルは、その Core i7-4510Uを搭載した上位モデルとなります。
「IGZO液晶」モデルは「フルHD IPS液晶」モデルよりもバッテリの容量が小さく、バッテリ駆動時間も短め。軽さよりも長時間のバッテリ駆動を重視される場合は、「フルHD IPS液晶」モデルを選択した方が良いと言えるでしょう。
詳しくは、以下の検証結果をご覧ください。
【LaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル)レビュー記事目次】
・LaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル) 外観や操作性について
(外観・インターフェース / キーボード / 重量約795g / 付属品 / 液晶の見やすさ)
・IGZO液晶モデルの構成詳細とベンチマークテストの結果
(構成・特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・LaVie G タイプZ「IGZO液晶モデル」と「タッチパネル フルHD IPS液晶モデル」の比較
(重さ / デザイン / 液晶 / 構成 / バッテリ駆動時間)
・製品のまとめ
(LaVie G タイプZ まとめ)
【LaVie G タイプZ(タッチパネル フルHD IPS液晶モデル)のレビューはこちら】
・LaVie G タイプZ(タッチパネル フルHD IPS液晶モデル)のレビュー
※掲載製品は NEC Direct様よりお貸出しいただいたものとなります。
LaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル)の構成と特徴を解説
まず、掲載しているLaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル)の構成とその特徴について。
以下、CPU-Zの実行結果と LaVie G タイプZの主な構成内容です。
【CPU-Z】
【LaVie G タイプZ(IGZO液晶モデル/GN206Y/12)の主な構成】
OS Windows 8.1 Pro Update 64bit
プロセッサ Core i7-4510U (2.00GHz/TB時最大3.10GHz)
グラフィックス インテル HD グラフィックス4400(CPU内蔵)
メモリ 4GB(4GB×1/PC3L-12800 DDR3L SDRAM/最大4GB/オンボード)
ディスプレイ 13.3型WQHD(2560×1440/IGZO液晶)、非光沢
ストレージ 256GB SSD(Samsung製)
光学ドライブ 外付け DVDスーパーマルチドライブ(USB接続/カスタマイズによる追加)
無線機能 IEEE802.11ac/a/b/g/n対応、Bluetooth v4.0
バッテリ 駆動時間:約5.4~9.2時間(JEITA測定法 Ver.2.0/Ver.1.0/公称値)
サイズ 319×217×14.9(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約795g
カラー ストームブラック
付属品 USB-LAN変換アダプタ、HDMI-VGA変換アダプタ(カスタマイズによる追加)
※掲載の価格や仕様・解説等は、記事を作成した2014年07月14日時点のものです。
掲載モデルの構成は上記の通り。
プロセッサにCore i7-4510Uを搭載する、LaVie G タイプZ(IGZO液晶)の上位モデルです。
「IGZO液晶」モデルと「フルHD IPS液晶」モデルの構成における大きな違いは、液晶の種類が異なるという部分と、「IGZO液晶」モデルのみプロセッサにCore i7を選択する事ができるという部分で、その他の構成はほぼ同じ。
OSはWindows 8.1 Update かWindows 8.1 Pro Updateを、メモリは固定でストレージは128GBと256GBのいずれかを選択できるなど、提供されているカスタマイズオプションの内容もほぼ同じです。
単純に考えると、Core i7-4510Uを選択できる「IGZO液晶」モデルの方が、性能面では有利。
しかし、「IGZO液晶」モデルも「フルHD IPS液晶」モデルもストレージに高速なSSDを搭載しているためにパフォーマンスは高く、体感できるほどの性能差はないと思われます。
ただ、「フルHD IPS液晶」モデルよりも「IGZO液晶」モデルの方が内蔵されているバッテリの容量が小さい為、バッテリ駆動時間は「IGZO液晶」モデルの方がかなり短め。その分軽量ではありますが、軽さよりもバッテリの持ちを重視される方は、「フルHD IPS液晶」を選択した方が良いでしょう。
搭載されているストレージの内容を詳しくみてみます。
ストレージは128GB SSDと 256GB SSDの選択が可能で、掲載モデルには256GB SSDが搭載されています。
SSDの仕様
ディスク内の内訳
搭載のSSDは、Samsung製の「MZMTE256HMHP-000L2」というモデル。
6Gb/s対応、256GBのmSATA SSDで、先日掲載したLaVie G タイプZ「フルHD IPS液晶」モデルに搭載されていたSSDと全く同じものです。
ディスクベンチマークのスコアは高く、また実際のパフォーマンスも高速であり、性能面に関しては申し分のないSSDだと言えるでしょう。
なお、同じLaVie G タイプZであっても、上記とは異なるストレージが搭載される可能性がありますので、内容は参考程度にしていただくようお願いいたします。
ベンチマークテストの結果
以下、LaVie G タイプZ IGZO液晶モデルのベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 7.4
メモリ 5.9
グラフィックス 5.1
ゲーム用グラフィックス 5.3
プライマリ ハードディスク 8.1
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 489.5 / 265.6
512K 405.4 / 265.6
4K 26.69 / 50.69
4K QD32 372.3 / 264.5
数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム
【3DMark】
3DMarkの実行結果
Fire Strikeの詳細
Ice Storm・・・ 37435
Cloud Gate・・・ 4195
Sky Diver・・・ 2366
Fire Strike・・・ 546
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 1952~1960
1920×1080 ・・・ 1091~1095
【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 1031
1920×1080 ・・・ 401
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 6】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ SCORE:1191 / RANK:D
1920×1080 ・・・ SCORE:725 / RANK:D
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】
キャラクター編 左:1360×768(高品質) / 右:1920×1080(高品質)
【キャラクター編】
1360×768(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:1493 / 評価:設定変更が必要
1920×1080(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:813 / 評価:動作困難
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 18.58fps
CPU ・・・ 2.78pts
内蔵グラフィックスを利用する構成ですので、多くのベンチマークテストで低スコアという結果ですが、ストレージなどは高速ですしCPU性能もそこそこ高いです。
Core i5-4210Uを搭載した LaVie G タイプZと比較した場合、全体では大きなスコア差はないものの、やはりプロセッサのスコアが若干ではありますが高いようです。
といっても体感ではっきりとわかるくらい、Core i7-4510Uを搭載した 「IGZO液晶」モデルと、Core i5-4210Uを搭載した「フルHD IPS液晶」モデルとで性能差があるわけではありません。
動画のエンコードなどでは処理時間に差が見られるかもしれませんが、普段の用途ではパフォーマンスはあまり変わらないと言っても良いでしょう。
予算に余裕がある場合に、Core i7の方を選択すると良いのではないかと思います。
消費電力・温度
LaVie G タイプZ(IGZO液晶)の消費電力を測定してみました。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力測定結果です。
アイドル時 ・・・ 7W
ベンチマーク実行時 ・・・ 27W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
アイドル時も高負荷時も、消費電力は低いです。
「フルHD IPS液晶」モデルとほぼ変わらない消費電力のようです。
次に、アイドル時とベンチマーク実行時の筐体内パーツ温度を測定してみました。。
ベンチマーク実行時の温度は、BIOHAZARD 6を20分以上実行した後に測定。
なお、測定は冷房のかかった部屋(27度前後)で行っています。
高負荷時は、CPU温度が最大で80度をやや超えるあたりまで上昇するよう。
低温ではないものの高すぎるという事もなく、日常的な作業では特に温度を気にする必要はないでしょう。
さらに、高負荷時のキーボード表面の温度を測定した結果です。
BIOHAZARD 6を20分以上実行した後に測定を行っています。
排気口に近い、キーボード左上付近がやや高温になるよう。
キーボードを打っていると、左上付近がやや熱く感じられます。
筺体が薄い為、内部の温度が外側に伝わりやすいのでしょう。
底面側の温度も高めである為、膝の上にPCを置いて操作を行う事があるような方は「低温やけど」に注意した方が良いかもしれません。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、LaVie G タイプZ(IGZO液晶)の再起動にかかる時間を測定。
以下は、10回の測定結果とその数値の平均値です。
1回目 0:40
2回目 0:36
3回目 0:35
4回目 0:35
5回目 0:36
6回目 0:36
7回目 0:36
8回目 0:36
9回目 0:36
10回目 0:37
再起動の平均時間 ・・・ 36秒
LaVie G タイプZ(IGZO液晶)の再起動にかかる時間は平均して約36秒という結果。
これまでの結果より、SSDを搭載するPCの再起動時間は平均して30~40秒というデータが出ており、SSD搭載のノートとしては、本製品の再起動時間はほぼ平均的な値だと言えるでしょう。
起動やアプリの処理などが非常に高速です。
バッテリ駆動時間
LaVie G タイプZ(IGZO液晶)のバッテリ駆動時間を測定してみました。
測定に使用したソフトはbbench、ソフトの設定はストロークの実行が10秒毎、無線LANによるネット(ブラウザ)へのアクセスが60秒毎。画面の輝度は約50%に設定しています。
バッテリの電力が100%から5%に減少するまでの時間は19326秒。
約5.3(5.368333..)時間もの間、バッテリ駆動が可能という結果になりました。
公称のバッテリ時間「約5.4~9.2時間」と同程度の数値です。
一方で、「フルHD IPS液晶」モデルで同テストを行った場合のバッテリ駆動時間は約10.3時間という結果が出ており、「IGZO液晶」モデルのバッテリの持ちは、「フルHD IPS液晶」モデルの大体半分程度だと言えるでしょう。
この約5.3時間という値は、ネットや文字入力など軽い作業での使用時間であり、負荷高めの作業ではさらにバッテリの持ちは短くなります。
外出時、長時間作業を行われる方にはやや心許ない時間かもしれません。ですが、調べものやメールのチェック・作成など軽い作業しか行わない方であれば、十分でしょう。
軽さよりもバッテリ駆動時間を重視される方は、「IGZO液晶」モデルではなく「フルHD IPS液晶」モデルをおすすめいたします。
LaVie G タイプZ(IGZO液晶)の構成や性能面については以上となります。
次記事では、LaVie G タイプZシリーズの製品まとめとして、「IGZO液晶」モデルと「フルHD IPS液晶」モデルの比較・まとめを掲載したいと思います。
LaVie G タイプZ(IGZO液晶)にプリインストールされているソフトウェアの内容については、LaVie G タイプZ(フルHD IPS液晶)のソフトウェア記事をご覧下さい。
次: LaVie G タイプZ 「タッチ フルHD液晶モデル」と「IGZO液晶モデル」の比較・レビューまとめ