LaVie G タイプS のベンチマークテスト結果 Celeron 2957U搭載ノートの性能を検証
前記事(LaVie G タイプS レビュー リーズナブルな15.6型のスリムノート(外観編))に続き、今回は LaVie G タイプSの構成と特徴、実際の性能面について。
LaVie G タイプS・・と一口に言っても様々な構成のモデルがラインアップされており、パフォーマンスも各モデルで異なってきます。
今回掲載しているのは Celeron 2957Uを搭載する最小構成のマシンで、光学ドライブをDVDスーパーマルチドライブからブルーレイディスクドライブにカスタマイズしてはいるものの、メモリは4GB、ストレージは500GB HDD・・と全体的に控えめな構成。
ですが価格は比較的安価であり、日常的に使える程々の性能を持った15.6型ノートをお探しの方に適していると言えるでしょう。
今回は、そんなLaVie G タイプSの構成特徴やベンチマーク結果、バッテリの持ちなどについて詳しく触れたいと思います。
【LaVie G タイプS レビュー記事目次】
・LaVie G タイプS 外観・操作性・液晶の品質など
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 筺体内部の構造 / 液晶の見やすさ / Bluetooth対応「ぱっとマウス」)
・Celeron 2957U搭載モデルの構成詳細とベンチマークテスト結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・LaVie G タイプS ソフトウェアや機能(標準ソフトウェアパックとミニマムソフトウェアパックの違いなど)
(プリインストールソフトウェア / ミニマムソフトウェアパックとは / ワンタッチで複数のソフトを起動)
・製品のまとめ
(LaVie G タイプS まとめ)
※掲載製品は NEC Direct様よりお貸出しいただいたものとなります。
LaVie G タイプSの構成とその特徴について
まず、掲載している LaVie G タイプSの構成とその特徴について解説します。
以下、CPU-Zの実行結果です。
【CPU-Z】
【LaVie G タイプS(GN14CU/T2)の主な構成】
OS Windows 8.1 64bit
プロセッサ Celeron 2957U (1.40GHz)
グラフィックス インテル HD グラフィックス(CPU内蔵)
メモリ 4GB(4GB×1/PC3L-12800 DDR3L SDRAM/最大16GB/2スロット)
ディスプレイ 15.6型ワイドフルHD(1366×768)、光沢
ストレージ 500GB HDD(Seagate製/5400rpm)
光学ドライブ ブルーレイディスクドライブ(BDXL対応)
無線機能 IEEE802.11b/g/n対応、Bluetooth v4.0
バッテリ 駆動時間:約6.0~7.9時間(JEITA測定法 Ver.2.0/Ver.1.0/公称値)
サイズ 385.6×258×22.6(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.5kg
カラー エクストラホワイト
付属品 Bluetooth レーザーマウス(カスタマイズによる追加)
※掲載の価格や仕様・解説等は、記事を作成した2014年07月03日時点のものです。
掲載モデルの構成は上記の通り。
OSにWindows 8.1、プロセッサにCeleron 2957U、メモリ4GB、ストレージには500GB HDDを搭載する最小構成のモデルとなります。
光学ドライブのみ、DVDスーパーマルチドライブからブルーレイディスクドライブにカスタマイズしたり、またBluetooth レーザーマウスを追加してはいるものの、性能は最小構成のモデルと変わらないと考えてよいでしょう。
本製品では他に Pentium 3558Uを搭載したモデルや、LaVie G タイプS(H) というCore iプロセッサ搭載のモデルなどもラインアップされており、構成の幅は広いです。
性能面を重視する方にはCore iプロセッサ搭載のモデルをおすすめしますが、日常的にネットやメール、動画の閲覧や、簡単な写真編集を行うなど軽い作業しか行わない方には今回の構成でも十分。
価格・性能は控えめであっても、NECならではのサポートツールやソフトは変わらず搭載されていますので、PCの操作に疎い方や、PC初心者の方にも使いやすい製品だと言えます。
性能とは関係がありませんが、外観が安っぽく見えない所も良いです。
搭載されているストレージの内容を詳しくみてみます。
HDDの仕様
ディスク内の内訳
今回のモデルには、Seagate製の「ST500LT012-1DG142」という 500GB HDDが搭載されていました。7mm厚で、回転数は5400rpmのディスクです。
本製品で提供されているストレージの構成は、500GB、750GB、1TBの単体HDDの3種のみで、SSDの構成は提供されていません。
Celeron 2957U搭載であっても、ストレージがSSDであればパフォーマンスはかなり向上すると思われますので、SSDの選択肢がないのは少々残念。
ただ、ストレージは筺体底面から容易にアクセスする事ができますので、PCに詳しい方は、市販のSSDへ換装するのも良いのではと思います。
Celeron 2957U搭載モデルのベンチマークテストの結果
以下、掲載している LaVie G タイプSで実施したベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 5.7
メモリ 5.9
グラフィックス 4.6
ゲーム用グラフィックス 4.9
プライマリ ハードディスク 5.9
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 110.1 / 106.4
512K 33.46 / 44.77
4K 0.388 / 0.754
4K QD32 1.071 / 0.748
数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム
【3DMark】
3DMarkの実行結果
Fire Strikeの詳細
Ice Storm・・・ 24395
Cloud Gate・・・ 2148
Sky Diver・・・ 1421
Fire Strike・・・ 311
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
1360×768
1360×768 ・・・ 1309~1313
【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】
1360×768
1360×768 ・・・ 618
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 6】
1360×768
1360×768 ・・・ SCORE:834 / RANK:D
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】
キャラクター編 1360×768(高品質)
【キャラクター編】
1360×768(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:1274 / 評価:設定変更が必要
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 11.92fps
CPU ・・・ 1.19pts
とりあえず、一通りのベンチマークテストは動作するという結果です。
スコアは決して高くはありませんが、日常的な作業を行うのに困る事はあまりないでしょう。
Celeronの構成でストレージがHDDであるため、Core iプロセッサなどを搭載するPCに比べると処理は遅いですが、ネットやメール、動画閲覧や文書編集など、ライトな作業しかしない方であれば十分なパフォーマンスです。
消費電力・温度
掲載しているLaVie G タイプSの消費電力について。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力測定値です。
アイドル時 ・・・ 8W
ベンチマーク実行時 ・・・ 22W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
アイドル時の消費電力欄に8Wと記載していますが、7~8Wの間位です。
総じて消費電力は低いと言えます。
次に、LaVie G タイプS の筐体内パーツの温度について。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)の温度測定結果です。
冷房をかけた室内(27度前後)で測定しています。
高負荷な状態がしばらく続いても、CPU温度は60度台止まりで、それ程高くはならないよう。発熱の大きいパーツは搭載していないため、温度に関してはそれ程気にする必要はなさそうです。
さらに、高負荷時のキーボード表面の温度を測定してみました。
以下、BIOHAZARD 6を20分以上実行した後、赤外線放射温度計を用いて温度を測定したその結果です。
全体的に低いです。
排気口付近でも、40度台でした。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、LaVie G タイプSの再起動にかかる時間を測定してみました。
以下、9回の再起動時間とその平均値です。
1回目 1:41
2回目 1:40
3回目 1:36
4回目 1:36
5回目 1:38
6回目 1:36
7回目 1:37
8回目 1:37
9回目 1:42
再起動の平均時間 ・・・ 1分38秒
LaVie G タイプSのの再起動にかかる時間は、約1分38秒という結果です。
HDDを搭載するPCでは、再起動に大体1分弱から1分半程度時間がかかるというデータが出ており、本製品の再起動にかかる時間は平均値に比べるとやや遅いようです。
実際の使用でも、HDDなりの速度だと感じます。
とはいえ、普段から起動ドライブにHDDを利用している方であれば、特に気にならないと思います。
バッテリ駆動時間
LaVie G タイプSのバッテリ駆動時間を測定してみました。
測定に利用したソフトウェアはbbench、ソフトの設定はストロークが10秒毎、ワイヤレスLANを利用したネット(ブラウザ)へのアクセスが60秒毎。画面の輝度は50%程度に設定しています。
バッテリの電力残量が100%から5%に減少するまでの時間は22427秒。
約6.2(6.229722..)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
公称の駆動時間とほぼ同じだと考えてよいでしょう。バッテリの持ちは良いという程ではないものの、短くも無いようです。
本製品は自宅などで利用される方が多いのではないかと思われますが、頻繁に部屋を移動してPCを利用されるような方でも、上記程度のバッテリの持ちであれば特に不便を感じる事はないでしょう。
LaVie G タイプSの構成やその特徴、実際の性能については以上となります。
次記事では、LaVie G タイプSのソフトウェアや機能について簡単に解説した後、製品の特徴や使用感ついて簡潔にまとめてみたいと思います。
次: LaVie G タイプS に搭載のソフトウェアについて ミニマムソフトウェアパックとは? 他、製品まとめ