LaVie G タイプS レビュー リーズナブルな15.6型のスリムノート(外観編)
NECが販売するノートPC、LaVie G タイプSのレビューです。
LaVie G タイプSは、光学ドライブを搭載しならがもスリムな15.6型のノートPC。
NECで販売されている製品の中では、比較的安価なエントリー構成を持つノートPCで、掲載製品はCeleron 2957Uを搭載。他にPentiumや、同シリーズの別モデルではCore iプロセッサを搭載する製品もラインアップされています。
そこそこの性能を持ちながらもお手頃価格、それでいて扱いやすく機能も豊富な大画面のノートPCをお探しの方に適した製品です。
今回は、そんなLaVie G タイプSの外観や操作性、性能面などについて詳しく見ていきたいと思います。
【LaVie G タイプS レビュー記事目次】
・LaVie G タイプS 外観・操作性・液晶の品質など
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 筺体内部の構造 / 液晶の見やすさ / Bluetooth対応「ぱっとマウス」)
・Celeron 2957U搭載モデルの構成詳細とベンチマークテスト結果
(構成と特徴 / ベンチマーク結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・LaVie G タイプS ソフトウェアや機能(標準ソフトウェアパックとミニマムソフトウェアパックの違いなど)
(プリインストールソフトウェア / ミニマムソフトウェアパックとは / ワンタッチで複数のソフトを起動)
・製品のまとめ
(LaVie G タイプS まとめ)
※掲載製品は NEC Direct様よりお貸出しいただいたものとなります。
LaVie G タイプS の外観とインターフェースをチェック
まず、LaVie G タイプS の外観やインターフェースの配置・内容について詳しく解説します。
LaVie G タイプSにはエクストラホワイト、スターリーブラック、ルミナスレッドの3カラーがラインアップされており、今回掲載しているのは、エクストラホワイトカラーの筺体を持つモデル。
カジュアルな雰囲気でありながらも、年齢問わず利用できるシンプルさと高級感を持ち合わせたデザインです。
真っ白な天板の角に、NECのロゴ。
光沢感がとても美しいです。
他のカラーではわかりませんが、今回のエクストラホワイトに関しては指紋がついてもそれ程目立ちませんでした。
筺体サイズは幅385.6mm、奥行き258mm、高さ22.6mmで、重量は約2.5kg。
やや薄型の筐体で、サイズの割に重量も軽め。
ですが、モバイル用途には適しません。部屋から部屋への移動など、PCを持って屋内を移動する程度であれば、楽に持ち運べると思います。
ディスプレイには15.6型ワイドHD(1366×768)の光沢液晶が採用されています。
液晶についてはまた後から触れますが、解像度は画面サイズから考えるとやや低めです。
なお、今回掲載の製品にはタッチ機能は搭載されていませんが、Pentiumを搭載したモデルではタッチパネルの選択も可能。
液晶の上部にはHD 720p対応のWebカメラとマイクを内蔵
液晶の下部にはNECのロゴ
筺体側面に配置されているインターフェースの内容を詳しくチェックします。
筺体左側面にはLAN、排気口、HDMI出力、USB3.0×2基、SDメモリーカードスロットを搭載。
筺体右側面にはヘッドフォン出力とマイク入力のコンボポート、USB2.0、光学ドライブ、セキュリティロックケーブル用のスロットが並びます。
光学ドライブは標準ではDVDスーパーマルチドライブが搭載されますが、今回のモデルにはカスタマイズでの追加が可能なブルーレイディスクドライブが搭載されていました。
前面
背面
筺体前面と背面には何もありません。
総合して考えると、15.6型サイズの製品としては端子の内容は少なくも多くもなく普通。
ただ、薄型の筐体を持つ製品ではLANポートや光学ドライブが省かれる事も多く、そういった事を考えるとインターフェースは充実している方ではと思います。
光学ドライブやLANは必要ないという方もおられるかと思いますが、有線LANを使用したい方や、光学ドライブをお持ちでないという方には便利な仕様です。
ディスプレイは上写真程度まで後方に開きます。
可動域は標準的です。
PC本体と付属の電源アダプター&ケーブル
電源アダプターは15.6型のノートのものにしては小型です
電源アダプターの接続部の形状は眼鏡型、プラグの形状は角型
電源アダプターの出力は20V、3.25Aで65W
キーボードの外観と操作性
LaVie G タイプS のキーボード表面の様子と、操作性についてチェックします。
キーボード表面全体
キーボード左半分
キーボード右半分
アイソレーションタイプのテンキー付きキーボードを採用しています。
筺体カラーと同じホワイトです。スターリーブラックやルミナスレッドカラーを選択した場合、ブラックカラーのキーボードが搭載されるよう。
主要なキーのピッチは実測で大体18.5~18.6mm。
薄型の製品ですが、キーストロークは1.7mmとそこそこ深さがあり、薄型ノート特有のキーストロークが浅い事による打ち難さはありません
気になるのは、BackSpaceキーが他のキーに比べて小さい部分と、カーソルキー付近のキーが詰まった配置となっており、その辺りがやや使い難いと感じます。
とはいえ打鍵感などは悪くはなく、普通に使いやすい部類のキーボードです。
キートップは僅かに中央が窪んでいて押しやすい
Fnキーが左、Ctrlキーが右の配置
カーソルキーは他のキーから独立した位置にはなく、やや詰まった配置
ちなみに、カーソルキーの部分にはHomeやPdUp等の機能が割り当てられていますが、テンキーの上側にもHomeやPdUpといったキーが配置されています。
使いやすい方を使うと良いでしょう。
タッチパッドはボタン一体型。
パームレストが光沢感ある素材であるのに対し、タッチパッドにはマットな質感の素材が使われています。
使い勝手はよくもなく悪くもなくといった感じ。
マウスを使える環境であるなら、マウスを利用した方が操作はしやすいでしょう。
キーボードの左上には電源ボタンの他、「マイチョイス」や「ソフト」ボタンが並んでいます。
これらのボタンには、PCに搭載されている「ワンタッチスタートボタンの設定」ツールを利用し、起動するソフトを割り当てる事ができるようになっています。
設定の様子については、こちらの記事「便利なワンタッチスタートボタン」をご参照ください。
筺体底面の内部構造
LaVie G タイプS の筺体底面の様子と、底面側からアクセスできる筐体内部の様子をチェックします。
底面は背面側にバッテリスロット、手前側に開閉可能な小さ目のパネルが設けられています。
底面のゴム足 底面4角と中央の5カ所に配置されています
搭載バッテリの仕様は14.8V、2430mAhで36Wh
筺体底面内部の様子。
左側にHDDベイ、右側には無線LANやメモリを配置。
ストレージの換装やメモリの追加等は容易に行える構造であるようです。
液晶の見やすさと品質
今回掲載の LaVie G タイプSに搭載されている、液晶の見やすさや品質をチェックします。
15.6型ワイドHD(1366×768)光沢液晶を搭載 タッチ操作には非対応
初期状態の画面の表示サイズは100%でした
本製品の液晶は、15.6型サイズで1366×768ドットと解像度低め。
100%の表示サイズでも十分に見やすいです。
高解像度な液晶が好みの方には使い難いかもしれませんが、小さな文字が見難いというような方には扱いやすいでしょう。
液晶の視野角をチェックします。
液晶を正面から見たところ
上側から
右側面から
液晶の視野角は狭いです。
画面を上や斜めから見ると、白っぽく変色してしまい内容がわからなくなります。
複数人での閲覧には向かない液晶ですが、正面から見る分には問題ありません。
次に、色域について。
以降、Spyder 4 Eliteを利用して検証を行っています。
sRGBのカバー率は61%、AdobeRGBのカバー率は45%。
やや色域は狭めだと思います。
ガンマカーブを確認してみました。
左:ガンマ応答カーブとターゲット(ガンマ2.2) / 右:ガンマ補正カーブ
ガンマ応答カーブはRGBにややばらつきがあります。
元々、かなり青味が強く色温度高めの液晶であったため、補正をかけると青が大きく抑えられました。
さらに、カラーや輝度の均一性について。
画面の色ムラや輝度ムラをチェックします。
画面右側中央の色差がやや大きいでしょうか。
とはいえ、意識せずに見ている分には全く気が付かないと思います。色差の大きい部分とそうでない部分とを並べ比べた場合に、色の差がわかる程度です。
輝度については画面中央がやや暗いようですが、こちらは全く分からないと思います。
エントリーモデルだけあって液晶はあまり扱いやすいものではないようですが、低価格帯の製品の液晶としては標準的だと思います。
本格的な写真編集などには適しませんが、それ以外の用途に使う分には問題ありません。
Bluetooth対応「ぱっとマウス」
LaVie G タイプSでは、製品購入時のカスタマイズにて「ぱっとマウス」と呼ばれるBluetoothレーザーマウスを追加する事が可能です。
今回、付属していたマウスのカラーはホワイト。
PCと同じ3色のカラーバリエーションが提供されており、PC本体と同色のマウスを購入する事が可能です。
マウスには特殊な機能が搭載されており、スクロールボタンを操作する事でチャームを表示したり、機能を切り替えれば「ブラウザの戻る・進む」機能を利用する事もできます。
スクロールボタンの機能切り替えは、タスクトレイに表示されているマウスのアイコンから行う事が可能
なお、LaVie G タイプSにはPCとマウスを接続するための専用ツールが搭載されており、PC初心者でも簡単にマウスの登録ができるようになっています。
まず、「NECマウス登録」のツールを起動。
マウスの底面にある電源をオンにしたのちにCONNECTボタンを押し、画面に表示されている「登録する」ボタンをクリックします。
すると、画面左側にマウスの登録方法が記載された画面が、右側にBluetooth設定画面が自動で表示されますので、説明に従ってペアリングを行います。
1分とかからず登録が可能です。
PCの操作に疎い方だと、多分Bluetoothの設定画面まで行きつく事が困難ではないかと思われますので、初心者には便利なツールだと言えます。
LaVie G タイプS の外観や操作性、液晶などについては以上となります。
引き続き、次記事では本製品の構成や実際の性能について詳しく触れたいと思います。
製品に興味をお持ちの方は、ぜひ次記事もご覧ください。
次: LaVie G タイプS のベンチマークテスト結果 Celeron 2957U搭載ノートの性能を検証