LaVie G タイプL のベンチマーク結果 Core i7-4800MQ搭載で大抵の作業は快適に行える
前記事(LaVie G タイプL (2014年夏) レビュー 艶のあるデザインが美しい高性能15.6型ノート(外観編))に続き、今回はLaVie G タイプL の構成や実際の性能面について。
掲載のマシンはOSにWindows 8.1 Pro、プロセッサにCore i7-4800MQ、メモリ16GB、ストレージには1TB SSHDを搭載する「GN277B/G2」というモデル。
LaVie G タイプLでは上位構成に当たる構成のマシンで、その他にもカスタマイズでブルーレイディスクドライブを搭載するなど、スペック高めの内容を持ち合わせています。
内蔵グラフィックスの構成ですが、動画編集や軽めのゲームなら十分プレイできるくらいの性能を持っており、日常的な作業においては非常に快適に利用できるでしょう。
今回は、上記構成を持つLaVie G タイプL の性能面について詳しく触れてみたいと思います。
【LaVie G タイプL(フルHD LED IPS液晶モデル) レビュー記事目次】
・LaVie G タイプL 外観や操作性・液晶の見やすさなど
(外観・インターフェース / キーボードの操作性 / 筐体内部の構造 / 液晶の見やすさ / ワイヤレスレーザーマウス「ぱっとマウス」)
・構成やベンチマークテストの結果、消費電力など
(構成と特徴 / ベンチマークテストの結果 / 消費電力・温度 / 再起動にかかる時間 / バッテリ駆動時間)
・LaVie G タイプL にインストールされている標準ソフトウェアパックの内容となど
(プリインストールソフトウェア / 便利なワンタッチスタートボタン / AudioEngineによるサウンド設定)
・製品のまとめ
(LaVie G タイプL まとめ)
※掲載製品は NEC Direct様よりお貸出しいただいたものとなります。
LaVie G タイプL(GN277B/G2)の構成と主な特徴について
まず、掲載しているLaVie G タイプL の主な構成とその内容について解説します。
以下、CPU-Zの実行結果と製品の仕様です。
【CPU-Z】
【LaVie G タイプL(GN277B/G2)の主な構成】
OS Windows 8.1 Pro 64bit
プロセッサ Core i7-4800MQ (2.70GHz/TB時最大3.70GHz)
チップセット HM87 Express
グラフィックス インテル HD グラフィックス4600(CPU内蔵)
メモリ 16GB(8GB×2/PC3L-12800 DDR3L SDRAM/最大16GB/2スロット)
ディスプレイ 15.6型ワイドフルHD(1920×1080)、IPS、光沢
ストレージ 1TB SSHD(Seagate製/5400rpm /キャッシュ用 8GB SSD)
光学ドライブ ブルーレイディスクドライブ(BDXL対応)
バッテリ 駆動時間:約3.5~4.5時間
サイズ 382×270×31.1(縦置き/幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約2.8kg
カラー クリスタルブラック
※掲載の価格や仕様・解説等は、記事を作成した2014年06月30日時点のものです。
掲載モデル「GN277B/G2」の構成は上記の通り。
プロセッサにCore i7-4800MQ、メモリ16GBを搭載する最上位構成です。光学ドライブは標準ではDVDスーパーマルチドライブとなります。
タッチパネルを搭載しないLaVie G タイプLでは、他にCore i5 4200Mや Core i7-4700MQを選択可能、メモリは最小8GBから、ストレージにおいては最小750GB HDDから、最大では32GBのキャッシュ用SSDを搭載した1.5TBのHDDを選択する事が可能です。
今回のモデルは、ストレージには1TBのSSHDを搭載しており、キャッシュ効果による速度向上も望めますし、容量面にも余裕があります。
起動ドライブとしてのSSDの選択肢がない部分はやや残念ですが、底面から簡単にパーツの自己カスタマイズが行える構造となっていますので、どうしてもSSDが良いという方は、市販のSSDへと換装を行うと良いのではと思います。(但しトラブル時は自己責任となります)
なお、バッテリ駆動時間の公称値にやや開き(約3.5~4.5時間)がありますが、これはJEITAバッテリ動作時間測定法 Ver.1.0、およびVer.2.0に基づきメーカー側で測定した数値を両方掲載しているため。4.5時間は軽めの作業時のバッテリ駆動時間で、やや負荷をかけた状態が3.5時間だと考える良いでしょう。
当サイトで測定したバッテリ駆動時間の値については、後の項をご覧ください。
製品に搭載されているストレージの内容について詳しくみてみます。
HDDの仕様
ディスク内の内訳
今回、Seagate製の「ST1000LM014-1EJ164」という1TB SSHDが搭載されていました。8GBのSSDキャッシュを持つHDDです。回転数は5400rpm。
正直、HDDなのであまり高速ではありません。
ベンチマークテストのスコアも低めです。が、キャッシュ効果なのか、スコア程処理が遅いとは感じませんでした。
上にも書いた通り、本製品では他に750GB や 1TBのHDD(キャッシュなし)、また単体のSSDをキャッシュとして利用する1.5TB HDDの構成も選択可能。
個人的には起動ドライブとしてSSDを搭載したい所ですが、SSDの選択肢はありません。
ですが、容量面で不足を感じる事はまずないと思われますので、写真や動画などの大きなファイルを多数保存するような方には便利な構成です。
ベンチマークテストの結果
以下、掲載している LaVie G タイプLのベンチマークテストの結果です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 8.2
メモリ 8.2
グラフィックス 5.9
ゲーム用グラフィックス 5.8
プライマリ ハードディスク 5.9
※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。
【CrystalDiskMark】
Seq 70.92 / 110.0
512K 40.14 / 60.36
4K 0.567 / 0.888
4K QD32 1.423 / 0.898
数値は左がRead、右がWrite、テストデータはランダム
【3DMark】
3DMarkの実行結果
Fire Strikeの詳細
Ice Storm・・・ 66522
Cloud Gate・・・ 7632
Sky Diver・・・ 3620
Fire Strike・・・ 849
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 3508~3516
1920×1080 ・・・ 1910~1916
【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ 3381
1920×1080 ・・・ 1230
~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作
【BIOHAZARD 6】
左:1360×768 / 右:1920×1080
1360×768 ・・・ SCORE:2062 / RANK:C
1920×1080 ・・・ SCORE:1250 / RANK:C
【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】
キャラクター編 左:1360×768 / 中央:1920×1080(高品質) / 右:1920×1080(最高品質)
【キャラクター編】
1360×768(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:2907 / 評価:やや快適
1920×1080(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:1596 / 評価:設定変更を推奨
1920×1080(最高品質) ・・・ SCORE:1123 / 評価:設定変更が必要
【CINEBENCH】
OpenGL ・・・ 31.75fps
CPU ・・・ 7.25pts
内蔵グラフィックスを利用する構成であるため、グラフィック性能はそれ程高くはありませんが、軽いゲームか、もしくはある中程度の負荷の高さを持つタイトルでも、ゲームの画質を下げるなどすればプレイできるくらいの性能は持ち合わせています。
プロセッサの性能が高い為、各アプリケーションの処理は早いです。
動画の編集などにも適していると思います。ストレージの容量が大きいため、編集した動画ファイルをそのまま保存する事も可能です。
消費電力・温度
LaVie G タイプLの消費電力を測定しました。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6)の消費電力測定値です。
アイドル時 ・・・ 12W
ベンチマーク実行時 ・・・ 55W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
外部グラフィックスを搭載するようなPCに比べるとベンチマーク実行時の消費電力は低いですが、Ultrabookのような低消費電力のPCに比べると、消費電力は全体的にやや高め。
その分バッテリ駆動時間もやや短めになると思いますが、本製品のような製品は据え置き利用される方が多いと思われますので、特に問題はないでしょう。
続いて、LaVie G タイプLのパーツの温度について。
アイドル時と、ベンチマーク実行時(BIOHAZARD 6を20分以上実行)の筐体内パーツの温度を測定してみました。
測定にはHWMonitor PROを利用。軽く冷房をかけた状態で測定しています。(室温26~27度)
ベンチマーク実行時はやや温度が上がりますが、高温という程ではありません。普通に使う分には特に温度などを気にする必要はないでしょう。
ただ、動画編集などのような高負荷な作業を長時間される場合、CPU温度がより高温になる事はあると思います。
さらに、高負荷時のキーボード表面の温度について。
BIOHAZARD 6を20分以上実行した後、赤外線放射温度計を用いてキーボード表面の温度を測定してみました。
部屋の状態はパーツ温度測定時と同じ。
タッチパッドの材質的なものなのか(熱を通しやすい)、パームレスト表面の温度に比べると、タッチパッド付近の温度が高いです。
ですが、キーボード各所の温度はいずれも低めであり、全体としては使っていて熱さを感じるような事はあまりないです。
再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間
PassMark Rebooterを利用し、掲載しているLaVie G タイプL の再起動にかかる時間を測定してみました。以下、10回の再起動時間とその平均値です。
1回目 0:52
2回目 0:56
3回目 0:51
4回目 0:54
5回目 0:51
6回目 0:50
7回目 0:51
8回目 0:48
9回目 0:53
10回目 0:50
再起動の平均時間 ・・・ 51秒
LaVie G タイプLの再起動にかかる時間は、平均で約51秒という結果。
これまで、SSDを搭載したノートPCでは再起動に30~40秒というデータが、またHDDを搭載したノートPCでは再起動に1分弱~1分半かかるというデータが出ており、SSDよりは遅いけれどHDDよりはやや早いよう。
内蔵されているキャッシュ用SSDの効果だと言えるでしょう。実際、再起動する様子を見ていてHDDにしては早いと感じます。
バッテリ駆動時間
LaVie G タイプL のバッテリ駆動時間を測定してみました。
駆動時間の測定に利用したソフトウェアはbbench、ソフトの設定はストロークが10秒毎で、無線LAN利用によるネットへのアクセスが60秒毎。画面の輝度は50%程度に設定しています。
バッテリの電力が100%から6%に減少するまでの時間は14008秒。
約3.9(3.891111..)時間ものバッテリ駆動が可能という結果です。
ほぼ、公称値と変わらない駆動時間だと考えてよいでしょう。
バッテリ駆動で利用するにはやや心許ない駆動時間ではありますが、本製品を携帯利用される方は少ないと思いますので、特に問題はないでしょう。
部屋の中を移動して利用する程度であれば、特に不便はない駆動時間です。
LaVie G タイプL の構成と特徴、実際の性能については以上となります。
大抵の作業は快適にこなす事ができるパワーを持ち合わせており、使っていて性能面で不便を感じるような事はまずないでしょう。
次記事では、 LaVie G タイプLのソフトウェアや機能面について詳しく触れたいと思います。製品に興味をお持ちの方は、是非次記事もご覧ください。
次: LaVie G タイプL(2014年夏) に標準搭載されているソフトウェアや機能について解説