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前記事(NEXTGEAR-NOTE i1110 レビュー ハイエンドGPUを2基搭載 60万超えの17.3型モンスターノートを使う(外観編))に続き、今回は NEXTGEAR-NOTE i1110の構成や性能面について。

タイトルにも記載した通り、本製品はハイエンドグラフィックス GeForce GTX880Mを2基SLI構成で搭載する、ハイエンドデスクトップ並のパワーを持ちあわせたノートPC。

最小構成でも十分に高性能である事が窺えますが、今回掲載の製品はエクストリーム・エディションと呼ばれる上位CPUや32GBメモリ、合計4TBものSSDなどを搭載する最上位に当たるモデルで、当然非常に高額ではあるものの、高性能を追求したいユーザーには魅力的な内容のマシンだと言えるでしょう。

今回は、そんなNEXTGEAR-NOTE i1110の構成上の特徴や性能面について、詳しく触れてみたいと思います。


【NEXTGEAR-NOTE i1110 シリーズ レビュー記事目次】

・NEXTGEAR-NOTE i1110 シリーズ 筐体外観・インターフェース・液晶の詳細
筐体外観・インターフェースキーボードの操作性フルカラーのLEDバックライトキーボードを採用筐体内部の構造液晶の見やすさ

・構成の特徴やベンチマーク結果など
構成と特徴SLIを有効にするベンチマーク結果温度・消費電力再起動にかかる時間間バッテリ駆動時間

・プリインストールソフトウェアと追加可能なソフトウェアについて
標準搭載ソフトウェア指紋認証機能について(2014.6.19追記)Windowsボタンの有効・無効

・製品のまとめ
NEXTGEAR-NOTE i1110 まとめ


掲載している NEXTGEAR-NOTE i1110の構成とその特徴について

まず、掲載しているNEXTGEAR-NOTE i1110シリーズの構成とその特徴について解説します。
以下、CPU-ZとGPU-Zの実行結果です。

【CPU-Z】





メモリは上記のモデルを4枚搭載

【GPU-Z】


グラフィックスは上記のモデルを2基搭載

【NEXTGEAR-NOTE i1100 シリーズ の主な構成】

OS Windows 8.1 Pro 64bit
プロセッサ Core i7-4930MX Extreme Edition(3GHz/TB時最大3.9GHz)
チップセット インテル HM87 Express
グラフィックス NVIDIA GeForce GTX880M×2(SLI/8GB×2)
メモリ 32GB(8GB×4/PC3-12800 DDR3L SODIMM/最大32GB)
ストレージ 1TB SSD×2(Samsung製)+ 1TB mSATA SSD×2(Samsung製)
光学ドライブ ブルーレイディスクドライブ (BDXL対応)
ディスプレイ 17.3型 フルHD(1920×1080)、非光沢
無線機能 IEEE 802.11 b/g/n、Bluetooth v4.0 + LE
バッテリ 公称の駆動時間:最大約2.5時間
サイズ 419×293×39.3~49.7(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約4.5kg

※記事に記載の仕様や解説等は、記事を作成した2014年06月13日時点のものです。

掲載モデルの主な構成は上記の通り。
OSにWindows 8.1 Pro、プロセッサにはCore i7-4930MX Extreme Edition、メモリ32GB、グラフィックスはGeForce GTX880Mを2基SLI構成で搭載、ストレージは1TB SSDを4基 RAID 0構成で搭載するという、ほぼ最上位構成の「プラチナモデル カスタム(NEXTGEAR-NOTE i1110PA1-SP3)」です。

「ほぼ最上位構成」と書いたのは、今回の製品はデモ機という性質上、プロセッサに最上位のCore i7-4940MX ではなく旧モデルであるCore i7-4930MXが搭載されており、その部分のみ最大構成のプラチナモデル カスタム(NEXTGEAR-NOTE i1110PA1-SP3)とは異なるため。

しかしCore i7-4940MXとCore i7-4930MXとでは、クロックがわずかに異なるだけで機能や消費電力等には違いがなく、性能は殆ど同じだと考えても間違いではないでしょう。

このプラチナモデル カスタム(NEXTGEAR-NOTE i1110PA1-SP3)は、基本構成で649,800円(税別/2014年6月13日時点)という非常に高価な製品。税込で考えると70万を超えます。NEXTGEAR-NOTEシリーズの中で最も高額なモデルであり、それだけに中身も非常に豪華な内容となっています。

ゲームのプレイ云々だけではなく、性能をとことん追求したいというユーザーに最適な製品だと言えるでしょう。

※補足:2014年6月13日現在、Core i7-4930MX搭載であっても、Core i7-4940MXに無償アップグレードできるというキャンペーンが実施されています。購入検討中の方は、製品ページにてご確認ください。なお、キャンペーン実施の期間は不明であるため、タイミングによっては既にキャンペーンが終了している可能性もあります。


なお、GeForce GTX880M×2(SLI)の構成は NEXTGEAR-NOTE i1110シリーズに標準で採用されているもので、例えば最小構成のモデルであっても、GeForce GTX880M×2基の搭載で十分に高性能。単純にゲームプレイのためにPCを購入するのであれば、やや価格を落とした下位構成のモデルを選択するのが得策だと思われます。

個人的には、最小構成モデルはストレージがHDD単体であるため、普段の使用感などを考えるとSSDが起動ドライブとなるよう、若干カスタマイズを行うのが良いのではないかと考えています。

それでも本製品が価格的に難しいという方は、GTX870を搭載した一つ下のシリーズ「NEXTGEAR-NOTE i990 シリーズ」をご検討ください。i990も17.3型サイズの非光沢液晶や、フルカラーのLEDバックライトキーボードなどを搭載しており、使用感はi1110に近いものがあるでしょう。



搭載しているストレージの内容を詳しく見てみます。


mSATA SSDの詳細


SSDの詳細


4台のSSDを1台のディスクとして構成している


ディスクの内訳

今回のモデル、1TBのmSATA SSDを2基と 1TBの2.5インチSSDを2基、計4基ものSSDをRAID 0構成で搭載する事により、4TBの容量を持つ一台のディスクとして利用しています。

SSDはSamsung製の「840 EVOシリーズ」と「840 EVO mSATAシリーズ」を2台ずつ搭載。

単体でも高速なモデルですが、今回の製品はそのSSDをRAID 0構成で搭載しているため、ベンチマークのスコアは単体利用時よりも高く、容量と速度を両立したいという方にお勧めの構成だと言えます。

最も、容量と速度を両立したいというのならば、HDDとSSDを組み合わせた構成なども多数提供されていますので、その辺は好みや予算などを考慮して最適なストレージ構成を選択すると良いでしょう。

もちろん、HDDやmSATAスロットは底面から容易にアクセスできる位置にありますので、出来る方は自分で換装されるのも良いと思います。(底面からアクセスできるmSATAスロットは1基のみ。HDDベイは2基とも底面側からアクセス可能)



SLIを有効に設定する

NEXTGEAR-NOTE i1110 シリーズにはGeForce GTX880Mが2基、SLI構成で搭載されていると述べましたが、最初からSLIの構成で利用できるわけではなく、NVIDIAコントロールパネルより「SLI有効」の設定を行う必要があります。

以下、その方法です。


まず、NVIDIAコントロールパネルを開き、左側のメニュー「3D設定」内の「SLI構成とPhysX構成の設定」画面を開きます。

※NVIDIAコントロールパネルは、デスクトップ画面上で右クリック、表示されたコンテキストメニュー内にある「NVIDIAコントロールパネル」をクリックする事で開く事ができます。

初期状態では、SLI設定は「SLIを無効にする」に設定されています。
SLIを有効にするには、「3Dパフォーマンスを最大化する」のラジオボタンをオンに切り替えます。



「3Dパフォーマンスを最大化する」のラジオボタンをオンに切り替えて適用すると、再起動する旨のダイアログが表示されますので、そのアナウンスに従ってマシンを再起動してください。

再起動後は、SLIが有効になっているはずです。
なお、SLIを有効にしない場合は、GeForce GTX880M1基のみで動作します。



ベンチマークテストの結果(SLI無効時/有効時)

以下、掲載しているNEXTGEAR-NOTE i1110 シリーズで行ったベンチマークテストの結果です。

なお、SLIでどの程度のパフォーマンスが発揮できるのかという参考情報として、SLIを無効にした状態とSLI有効にした状態それぞれで行ったベンチマークスコアを掲載しています。

※()内の黒字の数値がSLI無効時のスコアとなります。


【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 8.2
メモリ 8.2
グラフィックス 8.3
ゲーム用グラフィックス 8.3
プライマリ ハードディスク 8.75

※WinSAT.exeの実行によってスコアを取得しています。

エクスペリエンス・インデックスのスコアは、SLI無効・有効にかかわらず数値に差はありませんでした。


【CrystalDiskMark】

Seq 1091982.6
512K 905.3804.6
4K 36.2397.15
4K QD32 623.2594.3

数値は左がRead、右がWrite/上記はランダムの値


【3DMark】


3DMark テスト3種のスコア(左:SLI無効 / 右:SLI有効)


Fire Strikeのスコア詳細(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

Ice Storm・・・ 149650 (144039)
Cloud Gate・・・ 22879 (19489)
Fire Strike・・・ 8937 (5566)

3DMarkのスコアはSLI無効時、有効時とで顕著に差が出ています。
上記、Fire Strikeの表に目を通していただくとよくわかりますが、SLIを有効にした状態では、Graphics ScoreやCombined Scoreなど GPUを利用するテストのスコアの伸びが大きいです。


【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

1360×768(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

1920×1080(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

1360×768 ・・・ 46533~47024 (24549~24611)
1920×1080 ・・・ 27248~27301 (14240~14316)

※フルスクリーンで実行


【ファンタシースターオンライン2 ver. 2.0】

1360×768(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

1920×1080(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

1920×1080 最高画質(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

1360×768 ・・・ 76095 (66340)
1920×1080 ・・・ 77671 (43800)
1920×1080(最高画質) ・・・ 39165 (25807)

~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作

※フルスクリーンで実行


【BIOHAZARD 6】

1360×768(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

1920×1080(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

1360×768 ・・・ SCORE:15828 / RANK:S (14664/S)
1920×1080 ・・・ SCORE:15540 / RANK:S (9785/S)

※フルスクリーンで実行


【FINAL FANTASY XIV 新生エオルゼア】

キャラクター編 上:1360×768(高品質) / 中央:1920×1080(高品質) / 下:1920×1080(最高品質)


【キャラクター編】
1360×768(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:20013 / 評価:非常に快適 (17420/非常に快適)
1920×1080(高品質(ノートPC)) ・・・ SCORE:16971 / 評価:非常に快適 (12035/非常に快適)
1920×1080(最高品質) ・・・ SCORE:14021 / 評価:非常に快適 (9211/非常に快適)


【CINEBENCH】

OpenGL ・・・ 72.46fps
CPU ・・・ 7.42pts

CINEBENCHはOpenGLのテストのみ、SLI有効の状態では動作しなかった為、上記はSLI無効時のスコアとなります。


GTX 880M単体の状態でも十分に性能は高く、SLIが無効であっても大抵のゲームを高画質で楽しめるでしょう。

SLIを有効にした状態ではスコアは倍とまではいかないものの、ゲームによっては1.5倍増し程度の性能向上が見込めるようで、普段のゲームプレイはもちろん、マルチモニタや高解像度液晶を用いてゲームをプレイする場合などにも、快適に遊べるのではと思います。

ただSLI構成だと、ファンの騒音や発熱はかなりのものになります。高負荷でないゲームではSLIを無効にする等、場面に合わせて切り替えると良いかもしれません。



消費電力・温度

NEXTGEAR-NOTE i1110 の消費電力を測定してみました。
以下、アイドル時とベンチマーク(BIOHAZARD 6)実行時の消費電力値です。SLI無効・有効時の値をそれぞれ測定しました。


アイドル時の消費電力(左:SLI無効 / 右:SLI有効)


ベンチマーク実行時の消費電力(左:SLI無効 / 右:SLI有効)

アイドル時 ・・・ 36W (35W)
ベンチマーク実行時 ・・・ 241W (190W)

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

アイドル時の消費電力においては、SLI無効時、有効時とで殆ど変りありませんでした。
ベンチマーク実行時の消費電力値の差は大きく、SLI有効時では大抵のゲームで200~250Wの値が出るという結果です。




続いて、NEXTGEAR-NOTE i1110 の筐体内パーツの温度を測定してみました。
以下、アイドル時とベンチマーク実行時(BIOHAZARS 6を20分以上実行)のパーツの温度測定結果です。

なお、エアコンを軽くかけた状態の室内で測定しています。

SLI無効時は、利用されている片側のGPUの温度は上がるものの、もう一方の温度は低いです。

SLI有効時は当然両方のGPUの温度が上昇、パーツの配置的なものなのか、CPUの温度もSLI無効時の場合と比較して上昇しています。

※CPUは2基のGPUとそのファンに挟まれるようにして配置されている

あと先ほども少し触れましたが、SLI有効時は3基の冷却ファンが動作するため、音がかなり煩いです。ファンが配置されている背面側も高温になるため、物などを置かないようにした方が良いでしょう。




さらに、高負荷時(BIOHAZARS 6を20分以上実行)のキーボード表面の温度を、赤外線放射温度計を用いて測定してみました。

こちらもSLI無効時、有効時それぞれの状態での温度を測定しています。筐体内パーツの温度測定時と同じく、エアコンを軽くかけた室内で動作させています。


SLI無効


SLI有効

SLI無効時は、比較的温度が上がりにくい印象。
冷却ファンが動作している排気口付近は高温になるものの、キーボードやパームレストの温度は全体的に低めです。

一方でSLIを有効にした状態だと、キーボード上部の温度が上がりやすいです。キーボード表面は熱いという程ではありませんが、触れていると熱を感じます。

冷却ファンがすべて動作するため、背面側全体が50度以上の高温になります。

今回、冷房をかけた部屋で利用して上記の結果なので、気温の高い場所での利用は避けた方が良いかもしれない事、またSLI有効の状態で長時間PCを利用する場合は、PCクーラーなどを併用した方が安心だと思います。



再起動(起動&シャットダウン)にかかる時間

PassMark Rebooterを利用し、掲載している NEXTGEAR-NOTE i1110の再起動にかかる時間を測定してみました。以下は10回再起動を行ったそれぞれの時間と、その平均値です。

1回目 0:46
2回目 0:35
3回目 0:33
4回目 0:35
5回目 0:34
6回目 0:34
7回目 0:34
8回目 0:34
9回目 0:35
10回目 0:34

再起動(起動&シャットダウン)の平均時間 ・・・ 35秒

NEXTGEAR-NOTE i1110の再起動にかかる平均値は35秒という結果です。
最初の再起動時のみ、何らかの原因でやや時間がかかってしまっていますが、その他はほぼ30秒台前半~半ばという数値。

これまでのテストより、SSDを搭載したノートPCでは再起動に大体30~40秒かかるという結果が出ており、NEXTGEAR-NOTE i1110の再起動時間は、SSD搭載のノートの中では平均的な速度だと言えるでしょう。

なお、上記はSSDを搭載したモデルの検証結果であり、例えば起動ドライブがHDDである場合などは、結果が大きく違ってくる可能性があります。



バッテリ駆動時間

NEXTGEAR-NOTE i1110 のバッテリ駆動時間を測定してみました。

駆動時間の測定に利用したソフトウェアはbbench、設定はストロークが10秒毎、無線LANを利用したネット(ブラウザ)へのアクセスが60秒毎。SLIは有効、画面の輝度は50%程度に設定しています。

なお、本製品ではバッテリの駆動時間はあまり重要視されないと思われるため、SLI無効時のバッテリ駆動時間は測定していません。

SLI無効時よりも有効時の方が当然バッテリの持ちは悪いと思われますが、それぞれの消費電力値から考慮して、負荷をかけない状態では SLI無効・有効によるバッテリ駆動時間の差はあまりないのではと思われます。


バッテリの電力残量が、100%の状態から10%の状態になるまでの時間は7792秒。
約2.16(2.1644444..)時間もの間、バッテリ駆動が可能という結果です。

仕様では本製品のバッテリ駆動時間は約 2.5時間との記載があり、ほぼ同じだと思ってよいでしょう。
上記の時間は軽く利用した場合のバッテリの持ちであり、ゲーム等をした場合、さらにバッテリの減りは早くなります。

本製品はモバイル利用をするような製品ではないため、特に問題はないでしょう。

なお、今回の製品は電力残量が10%になった時点で、休止状態に移行しました。
電力消費の大きなPCであるため、シャットダウンに時間がかかった場合の事を考慮し、10%と余裕を見た設定になっているのだと思います。

(バッテリの設定は製品によって様々ですが、消費電力の小さい製品などでは3%程度の電力残量になった時点で休止状態に移行するようなものもあります)




NEXTGEAR-NOTE i1110 シリーズの構成や性能面については以上となります。

次記事では、搭載されているソフトウェアの内容について解説した後、製品をまとめてみたいと思います。簡単な内容となりますが、製品に興味をお持ちの方はぜひ次記事もご覧ください。

次: NEXTGEAR-NOTE i1100 に標準搭載されているソフトウェアの内容や機能について解説 他、製品まとめ