富士通が販売するPC、ESPRIMO FH55/HN のレビューです。

ESPRIMO FH55/HN は21.5型ワイド・フルHDの液晶を持つ一体型パソコン。

富士通ではESPRIMOシリーズとして幾つかの液晶一体型PCをラインアップしていますが、
今回のFH55/HNはテレビ機能がとても充実しており、テレビを兼ねたパソコンが欲しいという方に適しています。

掲載のモデルは、本体の電源をオフにした状態からすぐにテレビの視聴を行う事が出来るクイックテレビ機能や、
美しい映像を映し出すIPS方式のフルHD液晶の搭載、また最大で15倍もの長時間録画にも対応するなど、
テレビ視聴用のPCとしてはとても使い勝手の良い製品です。

今回はそんな ESPRIMO FH55/HN の外観や性能面、テレビ機能などについて、
使い勝手を詳しくレビューしてみました。

なお、記事を読むのが面倒だという方は、
記事の最後の方に掲載している ESPRIMO FH55/HN のまとめの項をご覧下さい。

掲載製品の公式ページはこちら: ESPRIMO FH55


【ESPRIMO FH55/HN 外観】

まず最初に、ESPRIMO FH55/HNのデザインやインターフェースの内容を見ていきます。

FH55/HNを正面から。

今回掲載のモデルのカラーはスノーホワイトです。
スノーホワイトの他、シャイニーブラックやルビーレッド等も選択可能ですが、
私的には柔らかいすっきりとした印象を持つスノーホワイトが好みだと感じます。

また、FH55/HNのディスプレイには21.5型ワイドフルHDのIPS液晶が搭載されています。
明るく鮮やかで見やすく視野角も広いです。

テレビや映画など、映像を長時間観られる方には特に良いと思いますが、
光沢パネルを使用しているため、PCの置き位置によってはライト等の反射が気になる事がありました。




液晶の上部には約92万画素のウェブカメラ、液晶の左上にはESPRIMOのロゴ。




オンキヨー製スピーカーの搭載や、DTS社のサウンド技術を採用しており、
外付けスピーカーをつけなくてもそこそこ音質は良いです。




ESPRIMO FH55/HNの筐体は、上写真程度にまで傾斜させる事が出来ます。

筐体サイズは最少傾斜時で幅約518mm、奥行き175mm、高さ410mmで、
最大傾斜時だと幅約518mm、奥行き306mm、高さ358mmとなります。

いずれにしても奥行きが狭く、省スペース性に優れています。





筐体側面のインターフェースの内容を詳しくみてみます。

筐体左側面には、上からminiB-CAS カードスロットカバー、
メディアカードスロット(ダイレクト・メモリースロット)、USB3.0、USB2.0を搭載。

USB2.0は、本体の電源オフ時でも充電等に使用する事が出来ます。




miniB-CAS カードスロットのカバー内は上写真のようになっています。




FH55/HNの筐体右側面の様子。
上から光学ドライブ、USB2.0を搭載。

光学ドライブは標準ではDVDスーパーマルチドライブですが、今回のモデルにはBlu-ray Disc ドライブが搭載されています。




筐体上部の様子。
幾つかのボタンが搭載されています。

ボタンの内容は左から、外部入力ボタン、ECOボタン、画面オフボタン、音量調節、
HDDや録画のインジケーターランプ、電源ボタン。




ESPRIMO FH55/HNの背面の様子。



以下、背面に搭載されているインターフェースの内容です。

背面のスタンド裏には電源コネクターや、テレビを見るためのアンテナ入力端子、
HDM入力、USB2.0やUSB3.0、LAN、オーディオ入出力、CONNECTボタン等が並びます。

メモリスロットは2基提供されており、今回のモデルには4GBのメモリが2枚搭載されていますが、
最大で16GBまでメモリを増設する事が可能です。(16GBメモリのカスタマイズは用意されていません)

あとminiB-CAS カードスロットは筐体右側面と、背面側の2箇所に搭載されています。
一方がDigitalTVbox、もう一方がクイックテレビを使う為のカードを挿すためのスロットとなります。




背面上部付近には排気口が配置されています。




ESPRIMO FH55/HNに付属のワイヤレスキーボード。




キーボードが白いため、写真ではわかり難いのですが、
キートップは中央がやや窪むような形状をしています。

比較的柔らかく打ちやすいキーで、カーソルキーも使いやすい配置です。




こちらは、ESPRIMO FH55/HNに付属のレーザー方式のワイヤレスマウス。
戻る・進む機能が搭載されています。




そして付属のリモコン。




電源アダプター。
やや大きめですが、液晶一体型の電源アダプターにしてはそれ程大きくはありません。




ESPRIMO FH55/HNの外観については以上となります。

液晶一体型と一口にいっても様々なデザイン・形のものが存在しますが、
FH55/HNは背面のスタンドと両端の足で筐体を支えるようなデザインとなっており、
下部にキーボードを収納しておく事が出来る部分が良いです。

省スペース性が高く置き場所をとらない部分や、部屋のインテリアに馴染みやすいカラーも○。

HDMI入力を搭載しているため、単なる液晶モニターとしても利用可能であるなど、
使い勝手の良い液晶一体型PCだと思います。




【ESPRIMO FH55/HN 構成やベンチマークの結果】

次に、掲載しているESPRIMO FH55/HN の主な構成やベンチマークの結果などをみていきます。

【ESPRIMO FH55/HNの主な構成】

OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit
プロセッサ Core i7-3610QM(2.30GHz/TB時最大3.30GHz)
チップセット HM76 Express
グラフィックス HD グラフィックス4000(CPU内蔵)
メモリ 8GB(4GB×2/PC3-12800 DDR3 SDRAM/最大16GB)
ストレージ 2TB HDD(Seagate製/7200rpm)
光学ドライブ BDXL対応 Blu-ray Disc ドライブ
ディスプレイ 21.5型ワイドフルHD(1920×1080)、IPS光沢液晶(フルフラットファインパネルIPS液晶)
無線機能 Centrino wireless-N 2000(802.11b/g/n)
TV機能 地上デジタル(クイックテレビ)、地上・BS・110度CSデジタル(ダブル録画、ダブルAVCREC対応)
サイズ 518×175×410(幅×奥行き×高さ/mm/本体最小傾斜時)
重量 約6.9kg(地上・BS・110度CSデジタル放送選択時)
カラー スノーホワイト

※記載の内容は2012年8月21日時点の情報を元にしたものです。

今回掲載の ESPRIMO FH55/HN は、富士通ショッピングサイト「WEB MART」でのみ販売されている
カスタムメイドモデル(直販モデル)となります。

プロセッサーはインテルの第3世代Core iプロセッサーであるCore i7-3610QM、メモリは8GB、ストレージは2TBのHDDなど、
現在ESPRIMO FH55/HNで提供されているパーツの中では上位にあたる構成へとカスタマイズしてあり、性能はかなり高いです。

プロセッサーはノートPCのパーツですし外部グラフィックス等も搭載していませんが、PCとしての性能はとても高く、
動画のエンコードなど負荷のかかる作業を行う場合にも十分なパフォーマンスを発揮できるでしょう。


一方でTV機能においては、地上・BS・110度CSデジタルの3波対応ダブルチューナーを搭載。

TV機能については次項でも触れますが、ESPRIMO FHシリーズではTV機能なし、W録画対応の地デジチューナー、
そして3波対応のダブルチューナーを搭載したモデルを選択できるようになっています。

その3つの選択肢のうち、3波対応のダブルチューナーを選択した場合にのみ
最大15倍の長時間録画やクイックテレビ機能を利用する事ができるようになります。

クイックテレビは本体が電源オフの状態であっても、
テレビボタンを押して約5秒で地デジ番組の視聴ができるというとても便利な機能ですので、
PCよりもテレビの使用頻度が高いというような方は3波ダブルチューナーの選択がお勧めです。

なお、3波ダブルチューナーを選択する場合はプロセッサにCore i5かCore i7、
さらにBlu-ray Discドライブを選択しなくてはならないなど、やや構成が制限されますので注意が必要です。

もちろんTV機能を搭載しないという構成も選べますので、
単に液晶一体型のPCが欲しいという方にも良いと思います。

HDMI入力端子の搭載により、PCではなく液晶ディスプレイとしても使えるなど用途は幅広いです。




上記構成のESPRIMO FH55/HNのベンチマーク結果を見ていきます。

【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 7.6
メモリ 7.7
グラフィックス 6.5
ゲーム用グラフィックス 6.5
プライマリ ハードディスク 5.9

HDD搭載なのでプライマリ ハードディスクのみ5.9というスコアですが、
全体的にパフォーマンスは高いです。



【CrystalDiskMark】

Seq 182.2180.4
512K 58.0797.84
4K 0.6601.449
4K QD32 1.5351.440

数値は左がRead、右がWrite

今回、7200回転の2TB HDDを搭載しています。

シーケンシャルが読み書きとも180を超えるなど、HDDにしてはかなり高速。
スコアだけを見た場合、遅めのSSDといった感じの速度です。

実際の利用においても速度はSSDほどではないにせよ、処理が早く快適です。



【CrystalMark 2004R3】

Mark ・・・ 226925
ALU ・・・ 68501
FPU ・・・ 56250
MEM ・・・ 56525
HDD ・・・ 18147
GDI ・・・ 16841
D2D ・・・ 2465
OGL ・・・ 8196



【3DMark06】

3DMark score ・・・ 6395
SM 2.0 Score ・・・ 2043
SM 3.0 Score ・・・ 2605
CPU Score ・・・ 5944



【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

左:1280×720 / 右:1920×1080

1280×720 ・・・ 3271~3276
1920×1080 ・・・ 1697~1704



【デビル メイ クライ 4】

1280×720

1920×1080

【1280×720】
平均fps ・・・ 38.98~82.38
RANK ・・・ B

【1920×1080】
平均fps ・・・ 25.07~44.32
RANK ・・・ D



【ファンタシースターオンライン2 】

左:1280×720 / 右:1920×1080

1280×720 ・・・ 1157
1600×900 ・・・ 426

~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作



【FINAL FANTASY XIV】

左がLOW 右がHIGH

LOW ・・・ 1433
HIGH ・・・ 711

グラフィック性能に関しては、
処理の重くないゲームであればプレイ可能だと思われる位のパフォーマンスです。

製品の用途的には十分すぎる性能でしょう。
やや負荷のかかる作業(動画を扱うなど)などもこなす事ができると思います。




次に、ESPRIMO FH55/HNの消費電力の測定結果です。
アイドル時、およびベンチマークプログラム実行時の消費電力を測定しました。

ベンチマークプログラムにはデビルメイクライ4を使用しています。

アイドル時 ・・・ 49W
ベンチマーク実行時 ・・・ 81W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

ノートPCに比べると消費電力はやや高めですが、デスクトップPCだと考えると消費電力は低い方です。
(液晶が使う電力も含めてこの数値なので)




続いてFH55/HNの筐体内の各パーツの温度を測定してみました。
測定時の条件は消費電力の測定時と同じです。

筐体内の温度は負荷をかけるとやや高めになります。

といっても、この温度は高い負荷をかけ続けた場合であり、
日常的な作業を行ったりテレビや動画などを見たりする分にはまず問題はないと思われます。




【FH55/HNのテレビ機能を使ってみる】

掲載のESPRIMO FH55/HNは、地上・BS・110度CSデジタル放送に対応したダブルチューナーを搭載しています。

この3波対応ダブルチューナーを搭載した場合、2番組の同時録画や、
本体が電源オフの状態であってもボタンを押して約5秒でテレビを閲覧できるクイックテレビ機能の利用、
また最大で15倍もの長時間録画を行えるようになります。

なお、クイックテレビは、地上・BS・110度CSデジタル対応のチューナとは
別の地デジ専用チューナを搭載する事でテレビの視聴を可能にしているもの。

3波対応ダブルチューナーでのTV視聴とはまた異なる為、掲載のFH55/HNには2枚のminiB-CASカードが付属しており、
2枚共を筐体左右にあるminiB-CASカードスロットにそれぞれ装着する必要があります。


簡単に各機能をみていきます。

本体が電源オフの状態で、付属のリモコンにある「電源」を押すとクイックテレビが起動します。
クイックテレビ利用時はOSは起動しないため、テレビだけを見たいというときにも起動を待つ必要がありません。

実際にクイックテレビを利用してみましたが、製品ページに記載されていた「約5秒」よりも画面の表示は速く、
普通に液晶テレビを視聴する場合と変わらないと感じました。


なお、クイックテレビ利用時は番組の録画等を行えません。
録画等を行いたい場合はWindowsを起動し、テレビの視聴ソフトであるDigitalTVboxを起動する必要があります。

といっても、クイックテレビからDigitalTVboxへの移行は非常に簡単で、
クイックテレビでのテレビ視聴時、リモコンの「アプリ」ボタンを押すだけでOK。

OSとDigtalTVBoxの起動はバックグラウンドで行われ、DigtalTVBoxの起動が完了し次第、
DigtalTVBoxで現在視聴中の番組が表示されます。




「アプリ」ボタンを押し、クイックテレビからDigtalTVBoxへ切り替え中。
数十秒でDigtalTVBoxが起動します。

クイックテレビで観ていた番組をそのまま続けて視聴できるなど、利便性が高いです。
もちろんDigtalTVBoxではクイックテレビ使用時とは異なり、番組の録画や再生などを行う事ができます。




あと、3波対応のチューナーでは最大で15倍もの長時間録画が可能となっています。

長時間モードで録画を行うと画質は若干落ちますが、
番組を記録するディスクの容量を少なく抑える事が出来ます。


その他、フリーワードなどの検索条件を登録し、条件にあった番組の録画予約を指定しておく事も可能です。

例えば「ガンダム」というフリーワードを指定した場合、
「ガンダム」というワードが含まれるTV番組が自動で録画されます。

これは結構便利です。(条件にあったものは何でも録画されますが・・)




【映像をより美しく表示する「あざやかウィンドウ」】

ESPRIMO FH55/HNには画質設定を行うユーティリティとして、
「あざやかウィンドウ」というツールが搭載されています。



その名の通り、画面に表示される画像や映像などを鮮やかに表示する為の機能で、
鮮やかに表示させたいアプリケーションのウィンドウを登録しておく事で、そのアプリのウィンドウ使用時のみ、
画像や映像をより鮮やかに表示させる事が出来るようになります。





※例なので、必ずしもこのような表示が再現されるというわけではありません。

FH55/HNにはIPS液晶が使われているため、基本的に画面は明るく発色も綺麗なのですが、
「あざやかウィンドウ」を設定しておく事で、地デジ放送やブルーレイディスクなどの映像をより美しく視聴する事ができます。




【ESPRIMO FH55/HN まとめ】

最後に、ESPRIMO FH55/HN の長所や短所などの要点をまとめてみます。
主観も多く含まれる為、参考程度にご覧いただければと思います。

【長所】

・非常に充実したテレビ機能を搭載できる
・IPS対応の液晶を搭載しており映りがとてもきれい
・省スペース性が高い
・パフォーマンスの高い構成を選択できる
・液晶ディスプレイとしても利用可能(HDMI入力端子を搭載)

【短所】

・光沢の液晶を搭載しているため、本体の置き位置によっては映り込みが気になる事がある

FHシリーズにはテレビ機能なしのモデルと、地上デジタルダブルチューナー、
もしくは地上デジタル3波+クイックテレビに対応のチューナーを搭載したモデルが存在します。

今回のFH55/HNは地上デジタル3波対応のチューナーを搭載したモデルでしたが、
2番組の同時録画やクイックテレビの利用が可能であるなど、テレビの閲覧や録画をする場合に非常に便利だと感じました。

テレビの視聴目的でこのFHシリーズを購入するのであれば、地上デジタル3波対応のチューナーを搭載するFH55/HNはお勧めです。

IPS液晶の搭載で視野角も広いため、複数人でのテレビ視聴時、
画面斜めからの閲覧であっても美しい映像を観る事ができると思います。

HDMI入力端子の搭載で液晶ディスプレイとしても利用可能である為、ゲーム機を接続するなど使い道も様々。
もちろんその場合にはPCを起動する必要はありません。

またFH55/HNは、PCとしても十分快適に使える機能と性能を持ち合わせているため、
テレビ機能をなしにした場合や、テレビ機能はおまけでPCとしての利用がメインだという方にも適しているといえるでしょう。


一方で、液晶に光沢のパネルを使用しているため、
本体を置く位置によっては屋内のライトや外光の映り込みが気になる事がありました。

光沢液晶は発色が美しく映像がより一層映えるという長所がありますが、
PCとして利用する場合もある製品だという事を考えると、非光沢タイプの液晶か、
または光沢液晶よりも映り込みの少ない低反射タイプの光沢液晶であれば尚良いと思いました。


総合的にみて、液晶一体型PCとしては性能もそれなりに高く、機能も豊富で扱いやすい製品だと思います。
クーポンを利用すれば割引が適用されるため、比較的手ごろな価格で手に入れられるのも嬉しい所です。

なお、価格に関しては変化する可能性があるため、製品ページでご確認いただきたいのですが、
富士通の「WEB MART」では割引クーポンの他にも、アップグレード等がお得になる特典が提供されている事もあり、
時期によってはかなりお得な内容で製品を購入する事ができます。

購入を検討されている方は、そちらの情報もあわせてご確認いただければと思います。(クーポンはリンク先の公式ページにてご確認ください)