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デルが販売するデスクトップPC、Inspiron 660sのレビューです。

Inspiron 660sはスリムタワー筐体を採用する、コンパクトでインテリア性の高いデスクトップPC。

幅10センチ、奥行37.59センチ、そして高さが26.5センチと、
一般的なデスクトップPCの筐体に比べると非常にコンパクトな筐体を採用しており、
狭い場所や机の上などにも気軽に設置する事ができます。

重量が最少で6kgととても軽く設置や移動が楽な事、またカラーバリエーションが充実している部分などは、
部屋のインテリアとの調和を気にされる方や女性にも最適といえるでしょう。

構成はというと、プロセッサにはインテルのIvyBridgeも搭載可能となっており、
GeForce GT 620などの外部グラフィックスも選択可能(2012年8月1日時点で確認の構成)であるなど、
小さいなりにある程度の性能まで追求する事が出来るようになっています。

今回の記事では、プロセッサにCore i5-3450sを搭載したモデルについて詳しく見ていきたいと思います。
※最初から最後まで読むのが面倒だという方は、記事最後に掲載の「Inspiron 660sのまとめ」をお読みください。



【Inspiron 660s 外観】

まずは、Inspiron 660sの外観をみていきます。

筐体上部。
後部に排気口が設置されています。

幅が10センチと非常に細く、机の上などにおいても邪魔にならないサイズです。




筐体側面(右側面)。

左側にinspironのロゴ、右側に排気口。
排気口がある部分の内側には、CPUとファンが設置されています。

筐体の左側面にはなにもありません。




フロント全体。

今回掲載しているInspiron 660sのカラーは標準のチタンシルバートリム付きブラック。
光沢のあるとてもきれいなブラックです。

触れると指紋が結構目立ちますが、光沢素材を利用しているのはフロント部分のみなので特に気になりません。

その他のカラーとして、ソリッドホワイト、フォルモサレッド、ピーコックブルー、ディープパープルが選択可能です。
※時期によっては選択できるカラーなどが変更となる場合があるかもしれません。




フロントの上部には電源ボタンとHDDのインジケーターランプ。



電源ボタンの下側は・・

左右に開閉式のパネルが設置されています。

左側パネルの内部には、カードスロットやUSB2.0といったポート類を搭載。
右側のパネル内部には光学ドライブ(DVDスーパーマルチドライブ)が搭載されています。

前面にUSB3.0があるとなお良いと思います。




フロントパネルの下部にはDELLのロゴ。





次に、筐体背面のインターフェースをみていきます。

背面上部には拡張スロット。

Inspiron 660sは筐体上部の位置にPCIe x16や PCIe x1スロット(両方ともロープロファイル)がくるよう、
マザーボードが逆配置されています。

今回のモデルは内蔵グラフィックスを利用している為、拡張スロットには何もありませんが、
外部グラフィックスを搭載した構成も用意されています。




背面中央部。
オーディオ端子、VGA、HDMI、USB3.0×2、USB2.0×4、LANを搭載。

ちなみに、モニターの接続でよく使われるDVIはありません。(私が良く使う)

外部グラフィックス()を搭載すれば、グラフィックスに搭載されているDVIを使う事が出来ます。
今回のモデルは内蔵グラフィックス利用のモデルなので、DVIはなし。

※現在 Inspiron 660sで提供のGeForce GT 620には、D-SUB、DVI、HDMIが搭載されています




背面下部は電源コネクター。
先ほども書きましたが、通常とは逆のマザーボードの配置です。




底面の足。
底面の4隅にゴム素材の足が取り付けられています。





筐体の内部を簡単に見てみます。
内部へのアクセスは、右側面のパネルを外す事で簡単に行えます。

手前に色々とあるために様子が分かり難いのですが、
大体上のようなパーツの配置となっています。

メモリは2スロット。
HDDは光学ドライブの向こう側で、アクセスする場合には光学ドライブを一旦はずす必要があります。




光学ドライブの外し方が載っています。

光学ドライブ・・というよりは、マウンタ全体の取り外し方です。
前面パネルやネジを外すと簡単に取り外せるようです。




プロセッサに取り付けられているのは排気用のダクト。
筐体が小さいため、このようなダクトを取り付けて効率良く熱を逃がしています。

他に、冷却ファンなどは搭載されていません。
(CPUファンと電源のファンのみ)




24インチの液晶と並べて見ると、よりコンパクトさが際立ちます。
横置きにすればより設置場所の候補が増えそうです。

デスクトップは一度設置すると長い間そのまま・・という使い方が多いと思いますが、
このくらいの製品であれば簡単に移動できるため、掃除や部屋の模様変えなどをする場合にも便利。

カラバリが豊富である事、またコンパクトで見た目にかわいらしいイメージもあり、
女性にも扱いやすい製品ではないかと思います。

価格が安いところもポイントです。





以下、付属のキーボードとマウスです。

安価な本体に付属のキーボードなので、おまけのようなものですが、
案外使い勝手は悪くは無いです。




こちら、付属のマウス。
キーボードと同じく簡素なものですが、普通に使いやすいです。

指紋がつかない素材で出来ている部分が○。
といっても有線だと線が邪魔になるため、自分のマウスを使われる方が殆どだと思います。




【Inspiron 660s の構成特徴や性能をチェック】

次に、Inspiron 660sの詳しい構成やベンチマーク結果、消費電力などをみていきます。
まず今回記事に掲載しているモデルの構成です。

【Inspiron 660sの主な構成】

OS Windows 7 Home Premium SP1 64bit
プロセッサ Core i5-3450S(2.80GHz/TB時最大3.50GHz)
チップセット B75 Express
グラフィックス HD グラフィックス2500(CPU内蔵)
メモリ 4GB(4GB×1/PC3-12800 DDR3 SDRAM/最大8GB(公式サイトでは最大6GB)/スロット数2)
ストレージ 1TB HDD(7200rpm)
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
拡張スロット PCI Express x16×1(LowProfile)、PCI Express x1×1(LowProfile)、PCI Express Mini Card×1
ケース スリムタワー
電源 220W
サイズ 100×375.9×265(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約6.0kg

※記載の価格や構成は2012年8月1日時点のものです。

掲載のInspiron 660sには、Inspiron 660sで現在提供されている中では
最も高性能なプロセッサ Core i5-3450Sが搭載されています。

Core i5-3450Sは省電力タイプのプロセッサですが、パフォーマンスはそこそこ高め。

グラフィックスは、内蔵のHD グラフィックス2500を利用していますが、
GeForce GT620搭載のモデルも選択できるなど、コンパクトな筐体のマシンであってもある程度の性能を実現する事が出来ます。

ただ、非常に筐体のサイズが小さいため、拡張性は最低限です。
メモリは2スロット、PCI Expressスロットも2基とあれこれカスタマイズしたい方には向きません。

といっても、Inspiron 660sのような省スペースマシンの購入を考えられる方が
拡張性を気にされるとは思えませんので特に問題はないと思います。

何より価格の安さはかなりの魅力。
最小構成では34,980円(2012年8月1日時点)と非常に安価に提供されています。

日常的な用途に使え、かつ置き場所を選ばない
デスクトップPCが欲しいという方にはうってつけの製品だと思います。


なお、これと良く似た名称のモデルでInspiron 660という製品がデルよりラインアップされていますが、
そちらのモデルはミニタワーの筐体を採用し、インテルの第2世代のCore iプロセッサを搭載します。
(2012年8月1日時点)

Inspiron 660 も Inspiron 660sと同様に安価ですが、内容等を考慮するとInspiron 660sの方が安価。

拡張性は筐体のサイズがやや大きめのInspiron 660が勝りますが、
現時点の構成では、お得感はInspiron 660sの方が強いと感じます。




掲載のInspiron 660sのベンチマーク結果を見ていきます。

【Win エクスペリエンス・インデックス】

プロセッサ 7.5
メモリ 5.9
グラフィックス 4.8
ゲーム用グラフィックス 6.3
プライマリ ハードディスク 5.9

プロセッサは省電力タイプですが、スコアは高め。
HDDを搭載しているため、プライマリ ハードディスクのスコアは5.9です。

個人的にはSSDを載せたいですが、
このモデルを購入されるユーザーの用途的にニーズはあまりなさそうです。



【CrystalDiskMark】

Seq 127.1126.0
512K 48.7771.23
4K 0.5980.561
4K QD32 1.5620.569

数値は左がRead、右がWrite

ディスクのパフォーマンス。
今回、1TBのHDD(7200rpm)を搭載しています。

上にも記載した通り、HDDなのでスコアはそれほど高くはありませんが、
HDDの中では遅くは無いです。



【CrystalMark 2004R3】

Mark ・・・ 203462
ALU ・・・ 69406
FPU ・・・ 57586
MEM ・・・ 34946
HDD ・・・ 14638
GDI ・・・ 16259
D2D ・・・ 2611
OGL ・・・ 8016



【3DMark06】

3DMark score ・・・ 3605
SM 2.0 Score ・・・ 1136
SM 3.0 Score ・・・ 1413
CPU Score ・・・ 5640



【3DMark11】

3DMark score ・・・ P394
Graphics Score ・・・ 330 (4種のGraphicsテスト)
Physics Score ・・・ 4579 (CPUベースの物理演算)
Combined Score ・・・ 438 (GPUとCPUの両方へ同時に負荷をかけるテスト)



【モンスターハンターフロンティア 大討伐】

1280×720

1920×1080

1280×720 ・・・ 1436~1442
1920×1080 ・・・ 721~724



【デビル メイ クライ 4】

1280×720

1920×1080

【1280×720】
平均fps ・・・ 15.81~44.81
RANK ・・・ D

【1920×1080】
平均fps ・・・ 10.81~23.38
RANK ・・・ D



【ファンタシースターオンライン2 】

左が1280×720 右が1920×1080

1280×720 ・・・ 256
1600×900 ・・・ 106

~2000 処理負荷によっては動作が重くなる
2001~5000 標準的な動作が見込める
5001~ 快適に動作



【FINAL FANTASY XIV】

左がLOW 右がHIGH

LOW ・・・ 661
HIGH ・・・ 328


グラフィック性能は、普通のプロセッサ(省電力ではない)に内蔵の
HDグラフィックス4000などと比較するとやや低めに感じます。

ただ、プロセッサの性能は思ったよりも高く、日常的な作業は快適に行えるでしょう。

メールやネットなど簡単な作業しかしないというのであれば、
より下位のプロセッサを選んでも十分快適に作業できると思います。




次に、Inspiron 660sの消費電力にを測定してみました。
アイドル時と、ベンチマークを実行したときの消費電力を測定しています。

左がアイドル時、右がベンチマーク(デビルメイクライ4)実行時

アイドル時 ・・・ 30W
ベンチマーク実行時 ・・・ 54W

※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています

省電力なプロセッサ、Core i5-3450sを搭載しているためか全体的に消費電力は低め。
ただ、外部グラフィックスを搭載した場合はまた変わってくると思います。

今回の製品でなくとも、内蔵グラフィックス利用の場合の消費電力は低めである事が多いため、
今回の構成が飛びぬけて省電力かというとそうでもないようです。(普通くらいでしょうか)




さらに、Core i5-3450sの各パーツの温度を測定してみました。
消費電力と同じように、アイドル時、ベンチマーク実行時のパーツの温度です。

アイドル時

ベンチマーク(デビルメイクライ4)実行時

各パーツの温度は低いです。
負荷をかけてもそれ程温度が上がりませんでした。

このマシンで負荷の高い作業をする事はあまり無いと思いますが、
そのような作業をする場合でもそれほど温度を気にする必要はなさそうです。



パフォーマンス面については以上です。

今回掲載のモデルは、比較的性能の高い4コアのCore i5-3450sを搭載していた事もあり、
省電力ではあっても性能は思ったよりも高めでした。

ゲームなどには当然向きませんが、
少々マシンに負荷がかかるような作業もこなせるパフォーマンスを持ち合わせていると思います。

より性能を追求したい方には外部グラフィックスの選択肢も提供されており、
低コストなマシンだとはいっても構成によっては性能には期待できます。




【初期状態へのリカバリー手順】

Inspiron 660sはD to D(Disk to Disk)に対応しており、
リカバリーメディアなどを使わなくてもシステムのリカバリーを行う事ができます。

今回リカバリーを行う機会があったため、その手順を写真と共に簡単に掲載しておきます。
※製品にリカバリーメディアが付属されていない場合は、製品購入後、 出来るだけ早くリカバリーメディアを作成しておく事をお勧めいたします。



まず、スタートメニューのDell DataSafeというフォルダ内にある、Dell DataSafe Local Backupを起動。

Dell DataSafe Local Backupではリカバリーの他、データのバックアップやリカバリーメディアの作成を行う事ができます。
今回はリカバリーを行うため、左側のメニューに表示された「復元」をクリック。




復元をクリックすると、上画像のようなメニューが表示されます。
今回は工場出荷時の状態に戻したいので、一番上の項目をクリック。




出荷時の状態に復元される旨の説明が表示されます。
続けるのであれば、下部に表示された再起動をクリック




再起動し、リカバリ環境が起動します。




リカバリーを行うためのソフトウェアが起動しました。
ここでリカバリーを行うと、全てのファイルが初期状態に戻ります。

ユーザーが作成したデータなども全て消えてしまいますので、
ファイルのバックアップ等を取っていない場合はここでバックアップを作成します。

今回はバックアップするようなデータは無いため、ファイルを保存せずにリカバリー作業を開始します。




「新しいファイルまたは変更されたファイルを保存せずに復元する」を選択し、次へをクリック。




再度、リカバリーを行うかどうかの確認が表示されますので、
良ければ「はい、続行します」を選択し、次へをクリック。




リカバリーが開始されます。
しばらくかかるので、そのままほうっておきます。




リカバリーが完了しました。
下部に表示された「再起動」をクリック。




再起動後は、普通にWindows 7のセットアップを行います。




初期状態へのリカバリーが完了しました。
作成したファイルが全て消え、工場出荷時の状態に戻っています。

今回はシステムの完全なリカバリーを行いましたが、
システムはそのままに、個別のファイルのみを復元する事も可能です。

最近では多くの製品でこのようなDisk to Diskの方式が採用されており、
簡単にリカバリーやバックアップを行えるようになっています。(そうでない製品も存在します)

非常に便利な仕組みですが、HDDが故障などでOSだけでなくリカバリー領域まで障害が及んでしまった場合、
リカバリーが行えなくなる可能性があるため、リカバリーメディアの作成は必ず行うようにしておきましょう。




【Inspiron 660s のまとめ】

最後にInspiron 660sの特徴を簡単にまとめてみます。
ただし個人的な意見も含まれている為、参考までにお願いいたします。

【長所】

・省スペース性が高く置き場所を選ばない
・比較的ハイスペックな構成も選べる
・カラーバリエーションが豊富でインテリア性が高い
・価格がとても安い

【短所】

・拡張性が低い(メンテナンス性が余りよくない)
・前面からアクセスできるUSBポートが少ない(USB3.0ではない)

長所については何度も述べている事ですが、今回のInspiron 660sは本当に小さいです。

机の上への設置は勿論、横置きにしても使えるため(排気口をふさがないよう注意)置き場所を選びません。
カラーバリエーションも充実しているため、インテリアとの調和を気にされる方にも最適です。

デスクトップPCは一度設置したら移動させないという方が殆どかと思いますが、
Inspiron 660sは約6kgと軽いため、部屋の模様替えや掃除などを行う場合、
女性のような力の無い方でも手軽に持ち運び出来ます。


一方で欠点だと思うのは、拡張性が低い部分。

普通に考えて、省スペース性と拡張性を両立させる事は難しく、
求められる方もそれを理解したうえで購入されると思うので、大した問題ではないと思うのですが、
例えばセカンドHDDやグラフィックスを追加するなどのカスタマイズを将来的に考えられている場合などは、
このモデルでは限界がありますのでお勧めできません。

あと、もうひとつ記載したUSBポートの配置についてですが、
こちらは欠点というよりは使っていて気になった部分です。

前面のUSBポートは頻繁に使う部分だと思うのですが、
このモデルで前面に配置されているのは高速なUSB3.0ではなく、USB2.0となります。

製品全体としてはUSB3.0が2基、USB2.0が6基と十分な数を有していますが、
配置の面でもう少し利便性が考えられていると良いと思いました。


色々書きましたが、総合的にみて感触の良い製品です。

性能や拡張性を求める方には向きませんが、手ごろで扱いやすい製品をお探しの方には最適。
特に、非常に安価であるという部分は大きな魅力です。


なお、製品の価格や仕様などは日々変動します。
記事に記載の製品情報とは異なる可能性がありますので、正確な製品情報に関しては公式サイトにてご確認ください。