Thinkpad X121e でベンチマークを行なってみました インテルモデルの性能は?
Thinkpad X121e のレビューの続きです。
(前→ Thinkpad X121e レビュー 携帯性とコスパに優れた11.6型ノートの外観チェック)
掲載している Thinkpad X121e には、インテルの第2世代Core iプロセッサが搭載されています。
Core i3ですので高性能というほどではないですが、
普通に使用する分にはそれなりにパフォーマンスは高く、外出先でも快適に作業を行う事が出来ます。
このインテルモデルはAMDプロセッサを搭載したモデルなどと比較すると
やや高めの価格ではありますが、それでも5万円台後半という価格を実現しており、
それに加えて Thinkpadの要素を持ち合わせているなど、コストパフォーマンスは高いです。
というわけで、ここではそんな X121e の主な仕様と各種ベンチマークの結果、
消費電力など性能面に関する情報をまとめてみました。
まずは Thinkpad X121e の主な構成です。
【Thinkpad X121e (304829J)の主な構成】
OS Windows 7 Professional SP1 32bit
プロセッサ Core i3-2357M(1.3GHz)
チップセット UM67 Express
グラフィックス HD グラフィックス3000(CPU内蔵)
メモリ 4GB(2GB×2/PC3-10600 DDR3 SDRAM/最大8GB)
ストレージ 250GB HDD(5400rpm)
ディスプレイ 11.6型HD(1,366×768)、非光沢
無線機能 802.11b/g/n、Bluetooth 3.0
バッテリー 6セル(駆動時間:約7.7時間)
サイズ 289.6×208×27.3(幅×奥行き×高さ/mm)
重量 約1.55kg
カラー ミッドナイト・ブラック
上記構成(型番:304829J)のモデルは企業向けのパッケージですので、
現在のレノボの直販では選択する事が出来ません。
ただ、購入時の参考として直販で似たような構成を選択すると、価格は大体7万円台半ばとなります。
ちなみに現在(2011年12月5日時点)の直販では Core i3-2357M(1.3GHz)は選べません。
やや上位の i3-2367M(1.4GHz)にグレードアップした内容となります。
また、OSも上記モデルでは32bit OSを搭載していますが、現在の直販では62bit OSのみ。
HDDにおいても250GBのモデルは存在せず、320GB HDD or SSDとなります。
という具合に、上記モデルと直販モデルに細かく異なる部分はありますが、性能にそう大きな差はないと思います。
(むしろ同価格の構成であれば、上記のモデルよりも直販の方がややパフォーマンスは上)
なお、最小構成のX121eのインテルモデルの価格は¥57,750(税込/2011年12月5日)~。
最小構成でも、性能に関しては今回掲載の7万円台半ばのモデルと大差はありませんが、
(性能に関わる部分のパーツにはそれ程違いがない為)最小構成だとバッテリーが3セルとなります。
Thinkpad X121e は、殆どの方が携帯利用目的で購入される製品だと想像されますが、
3セルだと駆動時間が約3.8時間とかなり短く、携帯利用にはやや頼りない数字です。
しかもこれは公称値である為、実際の利用ではもう少し短くなる事が考えられますので、
6セルへのカスタマイズがデフォルトだと思ってもよいかもしれません。
(その場合の製品価格は¥63,000、6セル搭載時の駆動時間は約7.7時間)
以下、上記構成の X121e の性能面です。
【Win エクスペリエンス・インデックス】
プロセッサ 4.7
メモリ 5.5
グラフィックス 5.3
ゲーム用グラフィックス 6.1
プライマリ ハードディスク 5.6
超低電圧版のCPU(Core i3-2357M(1.3GHz))を搭載している為、
全体的に低めのスコアです。(標準電圧版のCore i3のスコアを考えた場合)
ですが低めといってもストレスを感じるようなパフォーマンスではなく、
日常的な作業内容であればサクサク快適に動きます。
【CrystalDiskMark】
Seq 71.80 / 71.42
512K 24.42 / 30.04
4K 0.292 / 0.748
4K QD32 0.659 / 0.753
左がRead、右がWrite
【CrystalMark 2004R3】
Mark ・・・ 76930
ALU ・・・ 18725
FPU ・・・ 19115
MEM ・・・ 22235
HDD ・・・ 8041
GDI ・・・ 5805
D2D ・・・ 1327
OGL ・・・ 1682
【3DMark06】
3DMark score ・・・ 3452
SM 2.0 Score ・・・ 1238
SM 3.0 Score ・・・ 1471
CPU Score ・・・ 1553
【モンスターハンターフロンティア 絆】
1280×720 ・・・ 1492~1494
【モンスターハンターフロンティア 大討伐】
1280×720 ・・・ 1268~1269
1920×1080 ・・・ 1268~1269
こちらはモンスターハンターフロンティアのベンチマーク第3弾「大討伐」です。
負荷的には第2弾の「絆」と余り変わらないようですが、
一応こちらも掲載しておきます。
【デビル メイ クライ 4】
平均fps ・・・ 25.58~44.16
RANK ・・・ D
【BIOHAZARD】
平均fps ・・・ 15.3
RANK ・・・ C
【FINAL FANTASY XIV】
LOW
HIGH
LOW ・・・ 665
HIGH ・・・ 343
次に消費電力。
アイドル時の消費電力と、ベンチマーク実行時(デビル メイ クライ 4)の消費電力です。
左がアイドル時、右がベンチマーク実行時
アイドル時 ・・・ 10W
ベンチマーク実行時 ・・・ 32W
※実際の値は若干上下する為、平均と思われる値を掲載しています
上でも述べましたが、X121e には超低電圧版のCPUを搭載していますので、
アイドル時もベンチマーク実行時も消費電力はかなり低めです。
次に各パーツの温度。
上と同じく、アイドル時とベンチマーク実行後(デビル メイ クライ 4)の各パーツの温度です。
アイドル時
ベンチマーク実行後
パーツの温度はそれ程高くはなりませんでした。
使用していても、筺体はほんのり暖かくなる程度です。
ただ、夏場に比べかなり気温が低めの部屋で測定していますので、
その影響もあるかもしれません。
X121e の性能については以上となります。
今回のモデルは6セルのバッテリーや指紋センサーの搭載、
またOSが Professional であったりとある程度のカスタマイズが施されていますので、
7万円台という価格ですが、性能に関わるパーツの内容は最小構成のモデルとさほど変わりません。
ですので、最小構成のモデルでも上記のような性能が発揮できると考えてもよいと思います。
Thinkpadの優れた堅牢性や11.6型の携帯性、またそれなりに快適な性能を持つモデルが
5~6万円台で購入できるというのはかなりお買い得です。
なお、今回掲載の製品はHDD搭載モデルですが、
カスタマイズでSSDを搭載するだけでもパフォーマンスは見違えるように変わります。
外出先でも高速な環境で作業を行いたいという方には、SSDの搭載がお勧めです。
(2011年12月5日現在、SSDアップグレードキャンペーンが開催されており、
通常より5,250円お得となっているようです。)
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