HP ENVY14 Beats Edition のレビューまとめ
少し間が開いてしまいましたが、12月の始め頃から掲載していた日本HPのノートPC、
HP ENVY14 Beats Edition のレビューまとめです。
この HP ENVY14 Beats Edition は、14.5型のHD液晶を搭載する、
HPの個人向けノートPCの中では最も上位に位置づけられたモデル。
上位とはいっても構成は固定ですし、他と比べて特別高性能だという事はないのですが、
斬新なデザインやサウンドクオリティなど、様々な部分で他のモデルにはない個性を持ち合わせています。
そのようなHP ENVY14、マシンの詳細な構成機能についてはこれまでの記事を見ていただくとして、
ここでは実際の使用感や用途等を中心にまとめてみました。
【ENVY14の概要】
今回掲載している ENVY14 は、プロセッサにCore i5-460Mを搭載した量販店モデル。
ウェブモデル(HP Directplusモデル)にはCore i7-720QMが搭載されており、
内容的にはウェブモデルの方が高性能な仕様となっています。
使用したモデルが下位の量販店モデルだったという事も関係あると思いますが、
最初の感触は、最上位といっても自分が考えていた程高性能ではないという事で、
勿論パフォーマンスは高めではあるのですが、ゲーミングPCのようなモデルと比較すると中途半端です。
では一体何が最上位なのかと考えた所、やはりENVYというブランドのイメージはもとより、
性能だけでなくデザインや音質などのエンターテインメント性など、あらゆる所に拘りを持つというコンセプトではないかと思うのですが、そうはいっても日本に投入されるENVYブランドはこのモデルが初であり、後のモデルではまた違ってくるのかもしれません。
なお、マシンのパフォーマンスだけに拘るのであれば、
他のモデル(HPの)の方がENVY14よりもコストパフォーマンスは良いと思いますが
デザイン、パフォーマンス、拘りの音質、クリエイター向けのソフトウェアなど、
性能+付加価値を重視される方には、魅力的なモデルです。
【外観】
外観面でまず目に付いたのは、PCではなく梱包。
ENVYはまるでファッションアイテムか何かのような黒い化粧箱に収められており、
さらにBeats Audioのロゴが入った専用のスリーブケースに収納されています。
PCではなくまるで高級ブランドのような扱いです。
中身は以前から見て知っていたので、それ程何も思いませんでしたが、
同社のデザイナーズPCがどちらかというと女性よりなのに対し、このノートは男性向きのデザイン。
勿論性別関係なく、誰が使っても違和感のないデザインですが、
無駄のないデザインとコントラストのはっきりとした配色は、男性に好まれる方が多いのではないかと思われます。
一口にブラックといっても、筺体の質感がこれまでのマシンとはやや異なる点も注目すべき特徴で、
自分は、このようなシンプルな配色や落ち着いた質感の筺体はかなり好みです。
【携帯性】
携帯性に関しては、自分的には正直このサイズのノートPCを持ち歩くのは現実的ではなく、
出来ても近場や屋内を移動する程度でしょう。
約2.5kg、14.5型の液晶を搭載したそれ程小さいとはいえないモデルですので、
多分携帯を考えて購入される方はそれ程いないのではないかと思われます。(海外では別ですが)
【操作性】
今回のENVY14は、液晶は14.5型HD(1,366×768)の光沢タイプ、キーボードはアイソレーションタイプ。
液晶に関しては、デスクトップに初期設定されている壁紙の背景色が暗めな事もあり、
やや光沢による映りこみが気になります。
このサイズにしては解像度がそれ程高くはないので、自分的にはもう少し高解像度な液晶の方が好みです。
キーボードは配色もバックライトも独特で、非常にクールな印象。
操作の方も特に気になる部分はなく、キーのタッチ感も良好です。
唯一つ、これはこのモデルだけに限った事ではないのですが、
クリックボタンとパッドが一体になったタッチパッドだけは非常に使い難いです。
自分的にはできればノートPCのタッチパッドは、分離型(ボタンとパッドが分離)が良いのですが、
特にデザインに拘るENVY14では、それは難しいかもしれません。
【音質】
Beats Audioに対応したこのENVY14、音質への拘りがこのマシンの特徴の一つでもあるのですが、
確かに音に関しては、ノートPCにしては良いと思います。
専用のヘッドフォンを使用するとより音を楽しめるとの事ですが、
普通にスピーカーから聞く分にも、Beats Audio利用時とそうでない時の音の差はあきらか。
自分的にはノートPCの音は、普通に聞ければ良いという程度の考えなので特に何も思いませんが、
音に拘る方には魅力の一つであると思います。
Fn+bで、Beats Audioのオンオフを行える
とまあ、ここまで外観的なものや、マシンの操作感を中心に書き出してみましたが、
それらを簡潔にまとめると
・クールで高級感のあるデザイン
・キーボードの操作性は良いがタッチパッドは使い難い
・携帯性はまあまあ(約2.5kg)
・音質は良い
となりますが、細かい事は関係なしに、デザインを気に入って購入される方は結構いるのではないかと思います。
それくらい、デザイン性の高いモデルです。
で、一体どのような方に特に向いているのかという事ですが・・
以前の記事にも掲載したように、このモデルには、
通常のノートPCには搭載されないようなソフトウェアがデフォルトで搭載されています。
(→ やりたい事がすぐできる HP ENVY14 Beats Edition に搭載の様々なソフトウェア)
特に「Adobe Premiere Elements 8」や「Photoshop Elements 8」等は制作者向けのソフトウェアであり、
必要としない方には全く必要のないもの。
ENVY14が拘っている音に関しても、やはり「Beats Audio」という専用のソフトウェアが搭載されており、
これも必要としない方には全く必要のないもの。
これらの事を踏まえると、このENVY14はどちらかというと制作者(クリエイター)向けのマシンであり、
そういった方々にはコストパフォーマンスの高いモデルだと言えそうです。
※Photoshop や Premiere 等はそれ程扱いが難しいソフトウェアではなく、初心者でも簡単に操作が可能です。
ちなみに自分は、機能や構成はともかくENVY14のデザインはとても好きです。
今後、更にラインナップが拡充されるでしょうから(米国では17インチのモデルもある)
次にどのようなモデルが登場するのかが楽しみだったりします。
というわけで、HP ENVY14 Beats Edition のレビューは以上となります。
同マシンの購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
また、何か思いついた事があれば記事にするかもしれません。
→ HP ENVY14 Beats Edition レビュー PCというよりファッションブランド (開封)
→ HP ENVY14 レビュー ビジュアル重視のノートPCの外観をチェック
→ HP ENVY14 底面内部の構造 底面のデザインにも拘り
→ HP ENVY14 を初期状態にリカバリー & リカバリーの仕組みなどの話
→ HP ENVY14 の実際の性能は? マシンの構成とベンチマーク結果です
→ やりたい事がすぐできる HP ENVY14 Beats Edition に搭載の様々なソフトウェア
→ HP ENVY14 Beats Edition に付属しているメモリーカードの中身は・・
→ HP ENVY14 Beats Edition のレビューまとめ (現在の記事)
【HP 関連記事】
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